2017/06/28

独断的映画感想文:ヒメアノ~ル

日記:2017年6月某日.
映画「ヒメアノ~ル」を見る.0
2016年.監督:吉田恵輔.
出演:森田剛(森田正一),濱田岳(岡田進),佐津川愛美(阿部ユカ),ムロツヨシ(安藤勇次).
何という満足もなく日々を暮らしている清掃会社のバイト・岡田は,先輩の安藤から喫茶店のバイト・ユカへの恋のキューピッド役を強制される.1_2
一緒に行った喫茶店で高校の同級生・森田と再会した岡田は,ユカから森田がストーカーらしいと相談を受ける.安藤先輩は自分らがユカを守ると色めき立つが,安藤先輩の告白を伝えた岡田に,ユカは岡田が好きだと打ち明ける.
安藤先輩との関係に悩みつつ,岡田はユカと深い仲になってしまうが,それを知った森田は岡田を殺そうと動き始める.森田は高校生の時,自分をいじめ抜いた同級生を襲って殺した過去があった….
コミックを原作とした映画.2
前半はちょっと気味の悪いラブコメかと思いきや,後半は猟期連続殺人事件となる.原作がコミックのせいか,登場人物のキャラクターがいちいち極端すぎて,穏やかな気分で画面を見ていられない.
一方でそのキャラクターを演じる俳優はいずれも好演,特に画面に登場した瞬間から強烈な違和感を発散する森田剛,こういう先輩とだけはつき合いたくないと思わせるムロツヨシは,見応えあり.安藤先輩はむしろ,更に尖って活躍した方が良かったと思うが,意外な結末となったのは残念.
面白かったが生理的には見辛い映画.
★★☆(★5個が満点)
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独断的映画感想文:クリミナルズ

日記:2017年6月某日.
映画「クリミナルズ」を見る.1
2011年.監督:ガブリエル・ペルティエ.
出演:ピエール=フランソワ・ルジャンドル(アンドレ・シュプレナン巡査部長),ブリジット・ポゴナ(サボワ巡査),ノルマン・ダムール(ジングラ巡査部長),ミシェル・ラピリエール(アセリン),ステファニー・ラポワント(ロザリー).
フランス語圏カナダの映画.一部ネタバレあり.
海に囲まれた孤島で,地元市長の娘が殺害・暴行される事件が発生,地元警察のアンドレ巡査部長と派遣されてきた殺人課の刑事が,互いを意識しながら捜査を進める.
捜査の常道を進める刑事と地元ネットワークを駆使して容疑者をリストアップしていくアンドレ達地元勢.アンドレは別居中の妻と同居している娘がおり,娘は被害者とも夜遊び仲間だったらしい.
相棒のサボワ巡査はアンドレに心酔しているが,アンドレは水を見るとパニック障害になる持病もあって,悩みは絶えない状況.
映画の方は本格的ミステリーで,謎解きの面白さを追求する展開だが,登場人物は多く話は込み入っていて,殺人事件に並行して麻薬の密輸という事件も絡んでおり,事件背景もいまいち掴みにくい.
結果はアンドレの推理が的中してめでたしめでたしとなるかと思いきや,犯人逮捕という結果にはならず,やはりアンドレは詰めが甘い.あまりすっきりとはしない結末だった.という訳で★★☆(★5個が満点).
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2017/06/23

独断的映画感想文:クー嶺街少年殺人事件

日記:2017年6月某日
映画「クー嶺街少年殺人事件」を見る.
1991年.監督:エドワード・ヤン.1_2
出演:チャン・チェン(小四(シャオスー)/張震),リサ・ヤン(小明(シャオミン)),ワン・チーザン(王茂/小猫王(ワンマオ/リトル・プレスリー)),クー・ユールン(飛機(フェイジー)),タン・チーガン(小馬(シャオマー)),ジョウ・ホェイクオ小虎((シャオフー)),リン・ホンミン(ハニー),チャン・ホンユー(滑頭(ホアトウ)),ワン・ゾンチェン(二條(アーティアオ)),タン・シャオツイ(小翠(シャオツイ)),ヤン・シュンチン(山東(シャンドン)).2_2
国民政府が大陸から台湾に撤退して10年たった1960年,台湾国内はまだ安定せず社会は不安に覆われていた.
上海から移住した張家の次男・小四は夜間中学に通っている.小四の同級生・王茂(ワンマオ),飛機(フェイジー),滑頭(ホアトウ)らは「小公園」という不良グループに属していたが,リーダーのハニーは対立グループ「217」のボスを殺して台南に逃げたらしい.
小四が学校で知り合った少女小明は,ハニーの女だという.小明と親しくなった小四は,ある日対立グループ217に見つかり因縁をつけられるが,転校生で軍の指令官の息子小馬に助けられる.
217グループとの抗争,学校の隣の映画スタジオへの潜入,小明や小馬を中心とした級友達とのつき合いに,小四の生活は過ぎて行くが,或る日ハニーが台南から戻ってくる.一方,小四の父はある晩突然,秘密警察に連行される….3_3
国民政府がまだ大陸反攻を呼号していた1960年代の台湾を舞台に,中学生による殺人事件とその社会的背景を描く映画.
中学とは言え,夜間部だけにかなり年かさの生徒や様々な境遇の生徒がいるうえ,国家の締め付けも厳しく学生生活は緊張感に満ちている.
そのなかで比較的真面目に過ごしていた小四が,ハニーと出会ったことで受けた影響が,思わぬ悲劇に繋がっていく展開が印象的だ.4_2
小四を演じたチャン・チェンはこの映画の後「レッドクリフ」の孫権役等で活躍している.小明は母子家庭の貧しい娘で,大人と子供の両面を持つ複雑なキャラクターだが,演ずるリサ・ヤンはやや魅力不足だったか.いずれにしろ登場人物が大勢で,その人間関係を掴むのも一苦労だった.
本編は4時間に及ぶ長尺で,映画そのものに退屈はしないが,3時間を越すあたりでは中座する客が出始め集中を削がれた.
映画の中でラジオから「潮来笠」の台湾語バージョンが流れていたり,この時代の台湾の風景も興味深い.
★★★☆(★5個が満点)
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独断的映画感想文:ハドソン川の奇跡

日記:2017年6月某日
映画「ハドソン川の奇跡」を見る.1
2016年.監督:クリント・イーストウッド.
出演:トム・ハンクス(Chesley 'Sully' Sullenberger),アーロン・エッカート(Jeff Skiles),ローラ・リニー(Lorraine Sullenberger),アンナ・ガン(Elizabeth Davis).2
2009年1月15日に発生した,USエアウェイズ1549便ハドソン川着水航空事故の顛末.
840mの低空で鳥の群れと遭遇,両エンジン停止という事態に直面したサレンバーガー機長は,冷静で敏速な判断でハドソン川への着水を敢行,乗員乗客155名は全員無事だった.
機長は一躍国民的英雄ともてはやされたが,国家運輸安全委員会の事故調査には左エンジンには推力があったというデータと,コンピュータシミュレーションではラガーディア空港に帰還可能だったという資料が提出され,機長は厳しい追及を受ける….3
95分間の作品.
この物語の経過と結末は誰もが知っているので,国家運輸安全委員会の結論や各委員の発言等に,大きな脚色は加え得ないと思われる.その為,委員会の結論がどうなるかというドキドキはらはらは感じない.
一方,困難な状況とPTSDとも思える事故後の不安の中で,機長が事故に対処しその後の委員会への対応もきっちりしていたことが示され,感銘的だ.
4
サレンバーグ機長という,アメリカ人が安心して賞賛できるヒーロー像を過不足なく描いて,映画として成功している.
★★★☆(★5個が満点)
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2017/06/10

独断的映画感想文:グランド・フィナーレ

日記:2017年5月某日
映画「グランド・フィナーレ」を見る.1
2015年.監督:パオロ・ソレンティーノ.
出演:マイケル・ケイン(フレッド・バリンジャー),ハーヴェイ・カイテル(ミック・ボイル),レイチェル・ワイズ(レナ・バリンジャー),ポール・ダノ(ジミー・ツリー),ジェーン・フォンダ(ブレンダ・モレル).
2
英国の世界的作曲家・指揮者フレッドは現役を引退し,スイスのリゾートホテルで優雅に休暇を過ごしている.
親友で映画監督のミックは,現役最後の映画を撮ろうと同じホテルで脚本を制作中,主演と頼む女優ブレンダの到着を待っている.
3
フレッドのもとに,皇太子の誕生日記念に彼の名曲「シンプル・ソング」を指揮する様,女王陛下の依頼の使者が来るが,フレッドは何故か断り続ける….
高級リゾートホテルで繰り広げられる,フレッドとミック2人の人生の終盤を語る物語.4
凝りに凝った映像,美しい音楽(特に「シンプル・ソング」は,期待に違わぬ美しさだ),マイケル・ケインの殆ど動かない静謐の演技と,ハーベイ・カイテルの淡々としながらも決然とした演技は,いずれも素晴らしい.5
映画はリゾートホテルでのエピソードを積み重ね,物語が動くのは最終局面に入ってからだが,全く退屈することはない.
最後の演奏場面が終わった後の深い感銘が心に残る映画.
★★★★(★5個が満点)
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2017/06/07

独断的映画感想文:ひつじ村の兄弟

日記:2017年5月某日
映画「ひつじ村の兄弟」を見る.
1
2015年.監督:グリームル・ハゥコーナルソン.
出演:シグルヅル・シグルヨンソン(グミー),テオドール・ユーリウソン(キディー),シャーロッテ・ボーヴィング(カトリン).
2
日本では珍しい製作国:アイスランド/デンマークの映画.
アイスランドの辺境の地でひつじを飼うキディー・グミーの兄弟.優秀なひつじの育成に心血を注ぎ,品評会では常に優勝争いを演じる2人だが,「もう40年も口をきいたことがない」という極端な不仲.
ところがある年,優勝したキディーの羊が疫病に冒されていたことが判明する.5
村の羊は全頭殺処分と決まり,村は悲嘆のどん底に突き落とされるが,老兄弟にとって優れた血統の羊を失うことは,特に厳しい痛手だった.
当局から羊の殺処分と飼料・飼育施設の可燃部分の全面廃棄を命じられた二人だったが….
アイスランドの辺境を舞台に,牧羊への執念と老兄弟の絆を描く映画.
兄弟の不仲の原因は余りはっきりしないが,キディーの性格を嫌った父親が,全ての土地をグミーに相続させたことが原因らしい.3
映画は厳しいアイスランドの自然と不仲の兄弟を描きながら,何とも言えないゆったりした時間の流れと,そこはかとないユーモアが魅力的.
兄弟は口をきかない為,キディーの牧羊犬を互いに使って手紙を伝えあう.この牧羊犬が愛嬌があって可愛い.
またこの地の人達の頑健さも印象的で,飲んだくれて雪の中に倒れ凍りかけていたキディーをグミーの家に担ぎ込み,熱い湯船に放り込むと元に戻る,というシーンにも吃驚.4
終盤の展開は,人間の絆と容赦のない自然の猛威が共に描かれ,余韻に満ちたエンディングとなる.映画の魅力に満ちた作品.
★★★★(★5個が満点)
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独断的映画感想文:鶯

日記:2017年5月某日
映画「」を見る.
1938年.監督:豊田四郎.Uguisu
出演:御橋公(人事主任三好),伊達信(尺八流し),鶴丸睦彦(卯之吉),押本映治(村会議員),北沢彪(小野崎訓導),藤輪欣司(鶏泥棒),汐見洋(医師),霧立のぼる(百姓女),清川虹子(百姓女の母),堤眞佐子(鶯を売る女),村井キヨ(林檎売り),文野明子(ハル),杉村春子(産婆八重),水町庸子(ヨシエ),藤間房子(キン婆さん),堀川浪之助(司法主任),江藤勇(刑事主任),恩田清二郎(齋藤巡査).
15年戦争が始まって8年経っている割には,のどかほのぼの一色の映画.
冒頭は駅の待合室後半は警察署が舞台だが,登場人物には身売りされようとする少女,子連れで長万部まで行こうという男やもめ,むかし曲馬団に売られた娘を探している老女,モグリの助産師,死んだ赤子の香典をすべて飲んで泥酔した尺八吹き等が出てくる.
貧しいものたちの群像劇というわけだが,彼らの問題は全て,鉄道の駅員や警官たちの温情溢れる対応や説諭によって解決する.世の中はこういう映画を求めていたのだろうか.
グランドホテル形式のハッピーエンドで,知っている俳優は清川虹子,杉村春子くらいだが,俳優はいずれも安定した演技で映画としては見応えあり.
農村の風景は(「爛漫」の法被を着たひとが出てくるので,秋田県らしい),自分が小学生だった1960年代前半と基本的には同じ様で,懐かしかった.
★★★☆(★5個が満点)
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2017/06/04

独断的映画感想文:マンチェスター・バイ・ザ・シー

日記:2017年5月某日
映画「マンチェスター・バイ・ザ・シー」を見る.1_2
2016年.監督:ケネス・ロナーガン.
出演:ケイシー・アフレック(リー・チャンドラー),ミシェル・ウィリアムズ(ランディ),カイル・チャンドラー(ジョー・チャンドラー),グレッチェン・モル(エリーズ・チャンドラー),ルーカス・ヘッジズ(パトリック).
4_2
ボストンに住むリーは独り身の便利屋,腕は良いが客あしらいは悪く,おまけに酒場では時に暴力事件を引き起こす.
そのリーに,ボストンから北東にある漁村マンチェスター・バイ・ザ・シーに住む兄ジョーが倒れたとの連絡が入る.リーは急行するが,既に兄は死亡していた.2_2
兄の一人息子パトリックとは,以前リーがマンチェスター・バイ・ザ・シーに住んでいた頃良くつき合った仲だった.パトリックを学校に迎えに行き,兄の死を告げるリー.
翌日弁護士のもとを訪れたリーは,心臓病を抱えた兄が遺言で,リーをパトリックの後見人に指定していたことを知って驚く.リーには,マンチェスター・バイ・ザ・シーに戻って来る訳にはいかない,辛い過去があったのだが….
映画は,過去にリーがマンチェスター・バイ・ザ・シーでパトリックや自分の家族と仲良く暮らしていた時の追憶を交えつつ,パトリックと話し合いながら身の振り方を考えるリーの様子を淡々と描いていく.
3_2
アメリカ映画で描かれる,マサチューセッツ湾周辺の漁村の風景は,いつも美しい.その漁村を舞台にかってあった悲劇が今もリーを苦しめる.
リーを演じるケイシー・アフレックの寡黙な演技がまず素晴らしい.
16歳でホッケーとバスケで活躍しながら2人の女の子とつき合いバンドもやり,且つ父の跡を継いで漁師として暮らすつもりのパトリックが魅力的で,演じるルーカス・ヘッジズも素敵.このキャラクターのユーモアで,悲哀に満ちたこの映画の印象がバランスされている.5_2
音楽も良い.
アルビノーニのアダージョをバックに,リーの直面した事件の回想が描かれるシーンは,圧倒的な悲劇的印象を与えるだろう.
アカデミー賞(主演男優賞・脚本賞)受賞に相応しい見応えある作品.
★★★★☆(★5個が満点)
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独断的映画感想文:マネー・ショート 華麗なる大逆転

日記:2017年5月某日
映画「マネー・ショート 華麗なる大逆転」を見る.1
2015年.監督:アダム・マッケイ.
出演:クリスチャン・ベール(Michael Burry),スティーブ・カレル(Mark Baum),ライアン・ゴズリング(Jared Vennett),ブラッド・ピット(Ben Rickert),メリッサ・レオ(Georgia Hale),ハミッシュ・リンクレイター(Porter Collins),ジョン・マガロ(Charlie Geller),レイフ・スポール(Danny Moses),ジェレミー・ストロング(Vinnie Daniel),フィン・ウィットロック(Jamie Shipley),マリサ・トメイ(Cynthia Baum).
実話に基づく物語.2
2005年,投資ファンドを主催するマイケルは,サブプライムローンを組み込んだ住宅債権がバブル化し,近い将来破綻することを予測するが,その予測は銀行,政府機関,他の投資筋も全く受け入れなかった.マイケルはこれに対し,“クレジット・デフォルト・スワップ(CDS)”という,バブル崩壊時に保険金が入る契約を結び,巨額の保険金を支払うこととする.3
同様に銀行家ジャレット,ファンドマネジャーのマーク,引退したトレーダー・ベンに師事する若い投資家チャーリーとジェイミーもCDSへの投資を行うが….
出だしは経済・金融用語の嵐に途惑い,話は全く頭に入ってこなかった.4
しかし4つのCDS投資グループがはっきりしてきた後は,バブルの状況,格付けの変化,バブル崩壊の勃発と進むドラマを没頭できるようになる.
この映画は,リーマンショックに至る経過での,ウォール街の狂乱,不正,腐敗を指摘し,CDS投資グループの勝利を描くが,それと同時に巨額の損失,年金の喪失,多数の失業といったリーマンショックの悲哀を併せて指摘することを忘れない.登場人物中のマーク,ベン等もその苦悩を表明する.

5
その点で邦題の「華麗なる大逆転」という惹句は不適切・不穏当だろう.
経済・金融用語の飲み込みと多数の登場人物の整理がハードルだが,面白い映画.
★★★☆(★5個が満点)
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2017/05/31

独断的映画感想文:マネーモンスター

日記:2017年5月某日
映画「マネーモンスター」を見る.1_2
2016年.監督:ジョディ・フォスター.
出演:ジョージ・クルーニー(Lee Gates),ジュリア・ロバーツ(Patty Fenn),ジャック・オコンネル(Kyle Budwell),ドミニク・ウェスト(Walt Camby),カトリーナ・バルフ(Diane Lester),ジャンカルロ・エスポジート(Captain Powell).3
人気財テク番組「マネーモンスター」のリーは,軽妙な語り口で株価の動きや財務指標を紹介する人気MC.折りしも堅調に株価を上げ続けていた大企業アイビスの株が暴落,番組では社長・キャンビーとのインタビューを予定していたが,キャンビーは連絡がつかず広報のダイアンが待機していた.
ところが生放送中のスタジオに侵入したカイルが,銃を突きつけリーに爆弾ベストを着せ,株暴落の真相を明らかにするように要求する.カイルはリーが「アイビス株は銀行預金より確実」といった言葉を鵜呑みにし,なけなしの母親の遺産を失ったのだった.2
ディレクターのパティはカイルを宥めるようリーのイヤフォンに指示を出し続けると共に,要求に従い広報のダイアンと連絡を取り,株価暴落の真相を調べる.ところがアイビス社の主張する株購入システムのバグはあり得ないということが判明して….
生放送中の番組ジャックと対応する敏腕ディレクター・話術に長けた司会者コンビ,同時進行で暴かれる大企業の闇というプロット自体は悪くない.どう進行するのかのハラハラどきどきはそれなりにある.4
ジョージ・クルーニーとジュリア・ロバーツの演技を見るのも楽しかった.
しかしどうも映画全体としては詰めが甘いというか,緊張感に欠ける.
まず登場人物が,犯人カイルを含め皆良い人過ぎる.その一方で株暴落を策謀したアイビス社のガードが甘すぎる(戻ってきた社長を,みすみすダイアンとパティの手中に奪われるなど,あり得ない).警察は右往左往するばかりで存在感がまるでない.5
終わってみれば,後に残るもののないエンタメ作品というところ.
★★★(★5個が満点)
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番外:独断的歌舞伎感想文 團菊祭5月大歌舞伎 夜の部 対面/伽羅先代萩/浅草祭

日記:2017年5月某日
歌舞伎座で「團菊祭5月大歌舞伎 夜の部」を見る.Kabukiza_201705fff_6eed1d26d3b89aad
初代坂東楽善 九代目坂東彦三郎 三代目坂東亀蔵 襲名披露狂言.六代目坂東亀三郎 初舞台.「一、壽曽我対面(ことぶきそがのたいめん) 劇中にて襲名口上申し上げ候」.出演:工藤祐経(菊五郎),曽我五郎(亀三郎改め彦三郎),近江小藤太(亀寿改め坂東亀蔵),八幡三郎(松也),化粧坂少将(梅枝),秦野四郎(竹松),鬼王家臣亀丸(初舞台亀三郎),梶原平次景高(橘太郎),鬼王新左衛門(権十郎),梶原平三景時(家橘),大磯の虎(萬次郎),曽我十郎(時蔵),小林朝比奈(彦三郎改め楽善).「二、伽羅先代萩(めいぼくせんだいはぎ) 御殿 床下 対決 刃傷」.出演〈御殿〉:乳人政岡(菊之助),八汐(歌六),沖の井(梅枝),松島(尾上右近),栄御前(魁春).〈床下〉:仁木弾正(海老蔵),荒獅子男之助(松緑).〈対決・刃傷〉:細川勝元(梅玉),山名宗全(友右衛門),大江鬼貫(右之助),黒沢官蔵(九團次),山中鹿之助(廣松),渡辺外記左衛門(市蔵),渡辺民部(右團次),仁木弾正(海老蔵).「戸崎四郎:補綴 三、四変化 弥生の花浅草祭(やよいのはなあさくさまつり) 神功皇后と武内宿禰 三社祭 通人・野暮大尽 石橋」.出演:武内宿禰/悪玉/国侍/獅子の精(松緑),神功皇后/善玉/通人/獅子の精(亀寿改め坂東亀蔵).
対面は彦三郎の口跡音量共に天晴れで,堂々たる舞台.亀蔵も素晴らしかった.楽善の朝比奈は訛りに愛嬌があって楽しい.亀三郎はまだ幼く,づらが重いのか平伏すると丁髷が床についてしまうのが可愛い.菊五郎が流石の貫禄で口上を勤めた.
先代萩はやはり昨年の玉三郎:政岡/菊之助:沖の井に比べると,構成や緊張感が今ひとつ.梅枝や右近の佇まいももう一工夫欲しいところである.海老蔵の弾正は,怪異な雰囲気が良かった.梅玉は快刀乱麻の趣ある台詞が素敵.
最後の浅草祭はこの夜一番の出来.長い舞台だが観客を飽きさせない構成と,松緑・亀蔵の見事な踊りが印象的だった.二人のコンビネーションが良く如何にも楽しげな雰囲気,また最後の石橋での素晴らしい迫力の毛振りがでやんやの喝采となったのも当然と思われる.
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2017/05/21

独断的映画感想文:メッセージ

日記:2017年5月某日
映画「メッセージ」を見る.1
2016年.監督:ドゥニ・ヴィルヌーヴ.
出演:エイミー・アダムス(ルイーズ・バンクス),ジェレミー・レナー(イアン・ドネリー),フォレスト・ウィテカー(ウェバー大佐),マイケル・スタールバーグ(ハルペーン),ツィ・マー(シャン将軍).
ルイーズは大学で教鞭を執る言語学者,娘ハンナを病気で失い,その思い出に浸る日々を過ごしている.
ある日突然世界12カ所に出現した宇宙からの飛行物体(「殻」と呼ばれる)は,そのまま静止を続ける.ルイーズは軍の要請で,アメリカに出現した殻のもとを訪れ,物理学者イアンと共に彼等が地球に来た目的を探る.2
ルイーズの発案で文字を使ったコミュニケーションを図ったことで,彼等(7本足の彼等はヘプタポッドと呼ばれる)の文字が解読され,会話が少しずつ進み始めた.地球来訪の目的を聞かれたヘプタポッドは,「武器の提供」と答える.3
この言葉は困惑を巻き起こし,幾つかの政府は殻に対し宣戦を布告,アメリカも殻の周辺からの撤退を決定した.核攻撃の期限が迫る中,ルイーズはヘプタポッドの最後のメッセージの解読に成功する….4
この映画は活劇ではない.言語学と時間の概念に関する論理的な映画である.それと同時に,ルイーズの思い出を巡る哀切な映画でもある.
この2つの特徴を結びつける為に使われる映画的などんでん返しは,誠にスリリングで且つ感動的だ.5
「サピア・ウォーフの仮説」(言語が知覚のあり方をかたちづくるという考え)への言及,ハンナ(Hannah)が左右対称な名前であること等,伏線も有効.一見の価値あり.
★★★★☆(★5個が満点)
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2017/05/19

独断的映画感想文:ブルックリン

日記:2017年5月某日
映画「ブルックリン」を見る.1_2
2015年.監督:ジョン・クローリー.
出演:シアーシャ・ローナン(エイリシュ・レイシー),ドーナル・グリーソン(ジム・ファレル),エモリー・コーエン(トニー・フィオレロ),ジム・ブロードベント(フラッド神父),ジュリー・ウォルターズ(キーオ夫人).2_2
アイルランドの田舎町エニスコーシーに住む少女エイリシュは,意地悪な女店主の食料品店で働く.父親を亡くし母と姉の3人暮らしに抱く閉塞感から,姉の力添えを得て在米の神父に職を見つけて貰い,エイリシュは渡米を決意する.
辛い船旅を経てブルックリンに到着したエイリシュは,ブルックリンのデパートに就職し下宿暮らしが始まるが,全てに気後れし激しいホームシックに襲われる.神父の勧めと助力で,夜学の大学で簿記を学び始めたエイリシュは,ダンスパーティーでイタリア人の配管工トニーと出会いつき合うようになる….3_2
この映画は,一人のアメリカ女性誕生の物語である.
アイルランドの田舎から必死の決意で渡米してきた少女が,アメリカ社会の中に居場所を見つけ自身のアイデンティティを育て上げ,アメリカ人として生きることを決意していくその過程は,それだけでドラマチックな物語だ.
また,移民の子らに馴れているデパートの上司や,アイルランド移民を親身に世話する神父,厳格だが人を良く見ている下宿の寮母キーオ夫人等,必要な時に示される人情厚いブルックリンの人々の援助にも,ほろりとさせられる.4_2
恋人トニーもイタリア移民なのだ.トニーがイタリア女性が嫌いで,アイルランド女性をナンパするべくアイルランド人のダンス会場に潜り込んだという話も,移民社会らしい話でおかしい.
終盤の展開,恋の結論がどうなるかも,ドキドキさせて秀逸.5_2
主演のシアーシャ・ローナンが,初々しく聡明な少女を演じてはまり役である.如何にも映画音楽らしいマイケル・ブルックの音楽も素敵だった.
★★★★(★5個が満点)
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独断的映画感想文:海よりもまだ深く

日記:2017年5月某日
映画「海よりもまだ深く」を見る.1
2016年.監督:是枝裕和.
出演:阿部寛(篠田良多),真木よう子(白石響子),小林聡美(中島千奈津),リリー・フランキー(山辺康一郎),池松壮亮(町田健斗),吉澤太陽(白石真悟),橋爪功(仁井田満),樹木希林(篠田淑子).
良多は全く売れない小説家,50歳.2
取材の為と称して探偵社に勤めているが,今はそれが本業.業務上知り得た情報を別売りしたり,ゆすりを働いたりして小銭を稼ぐが,その小銭もギャンブルに費やしてしまう.
離婚した妻子とは月1回会うが,その条件たる養育費の支払いは滞りっぱなしで,小学生の息子は素直に父とつき合っているが,妻は新しい恋人に向け人生の舵を切り始めている.
3
良多は未だに妻子に執着し時には妻を監視・尾行,探偵社の後輩・町田はそんな良多に辛抱強くつき合うが….
煮詰まった彼等の人間関係が,ある台風の夜に一つの転換を果たすまでが描かれる.
無頼な生活を送りながら親・姉・妻子への見栄ははり続け,一方では年金生活の母親の貯金通帳の在処を物色するという,何とも情けない篠田良多を阿部寛が,良多と絡む誠に等身大の母親を樹木希林が,それぞれ好演.
助演陣も好感が持てるが,特に淡々と良多の無頼な人生につき合っている町田役の池松壮亮が良い.4
映画は,如何にも今の日本にありそうな,決定的な衝突を回避しつつも破綻していたりうまくいかなかったりする人間関係を,篠田良多という,堂々たる体躯の駄目人間を通して見事に描いている.5
良多と母親の「あれして」という指示代名詞の多用が目立つ口癖,3回言ったら嘘だと判る良多の口癖(本当だよ,いや本当本当)も効果的.
題名の由来であるテレサ・テンの「別れの予感」を,母親と良多が聞きながら話しているシーンには泣けてきた.
★★★★(★5個が満点)
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2017/05/11

独断的映画感想文:ちはやふる 下の句

日記:2017年4月某日
映画「ちはやふる 下の句」を見る.1
2016年.監督:小泉徳宏.
出演:広瀬すず(綾瀬千早),野村周平(真島太一),真剣佑(綿谷新),上白石萌音(大江奏),矢本悠馬(西田優征),森永悠希(駒野勉),清水尋也(須藤暁人),坂口涼太郎(木梨浩),松岡茉優(若宮詩暢),松田美由紀(宮内妙子),國村隼(原田秀雄).2
人気漫画を原作とする2部作の第2部.
全国大会出場が決まった瑞澤高校カルタ部.しかし部長の太一はA級を取るのに専念,千早はクィーンが高校生と知ってクィーンに挑戦することに夢中,部室はこれも全国大会を目指す吹奏楽部の音に邪魔され,カルタ部は分裂崩壊の危機に直面する.3
一方,金沢の新は祖父の法要に現れたクィーンの若宮詩暢に,カルタを捨てたのかと迫られたが….
第2部が,第1部の個々人の成長からチームとしての成長に重点を移していったのは,物語の展開として定番である.
そのオーソドックスな展開に感銘を受けたのは,監督にしてやられたということなのだろう.
すっかり個々人として成長したカルタ部部員の面々に,個人レベルの強さに執着して苦杯をなめ落ち込む太一・千早は,最終的に救われる.そのハラハラどきどきがこの映画の魅力.4
広瀬すず,大江奏,松岡茉優ら女優陣がいずれも奮闘.真剣佑は台詞の少ない役を良く演じている.
映画はこの後に解決編(ちはやふる 結び)のあることが暗示されるが,これ1作で充分に楽しめる映画.5
★★★★(★5個が満点)
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独断的映画感想文:はじまりは5つ星ホテルから

日記:2017年4月某日
映画「はじまりは5つ星ホテルから」を見る.51
2013年.監督:マリア・ソーレ・トニャッツィ.
出演:マルゲリータ・ブイ(Irene Lorenzi),ステファノ・アコルシ(Andrea),レスリー・マンヴィル(Kate Sherman),ファブリツィア・サッキ(Silvia Guerrieri),ジャン・マルコ・トニャッツィ(Tommaso),アレッシア・バレーラ(Fabiana).52
イレーネは世界中の五つ星ホテルのサービスを査定する覆面調査員.出張しては高級ホテル生活を送りながらサービスを厳しくチェックする.
帰宅すれば元カレのアンドレアとつき合ったり,そそっかしくてしょっちゅう失くしものをしている妹・シルヴィアの一家と過ごしたり,自分の生活に満足していたイレーネだが….53
40才独身の女性が人生の過ごし方に疑問を感じ始め,別の視点の行き方を求めていく過程を描く.といっても肩のこる映画ではなく,ドラマチックな物語の展開がある訳でもないほのぼの映画.
実在の五つ星ホテルのサービスぶりや,美しい各地のロケが素敵な映画.イタリア映画だが,やや国籍不明で(主人公がいろいろな国に行くからでもあるが),フランス映画だと言われてもジャパンドメスチックな小生には区別は付かない.54
ただし映画として隙は無く,充分楽しめる.★★★☆(★5個が満点)
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2017/05/09

番外:独断的歌舞伎感想文 4月大歌舞伎 夜の部:傾城反魂香/帯屋/奴道成寺

日記:2017年4月某日
「4月大歌舞伎 夜の部」を見る.Img_20170423_155815a
「近松門左衛門作 一、傾城反魂香(けいせいはんごんこう) 土佐将監閑居の場」.出演:浮世又平後に土佐又平光起(吉右衛門),女房おとく(菊之助),狩野雅楽之助(又五郎),土佐修理之助(錦之助),土佐将監(歌六),将監北の方(東蔵).「二、桂川連理柵(かつらがわれんりのしがらみ) 帯屋」.出演:帯屋長右衛門(藤十郎),信濃屋娘お半/丁稚長吉(壱太郎),義母おとせ(吉弥),隠居繁斎(寿治郎),弟儀兵衛(染五郎),長右衛門女房お絹(扇雀).「三代猿之助四十八撰の内 三、奴道成寺(やっこどうじょうじ)」.出演:白拍子花子実は狂言師左近(猿之助),所化(尾上右近),同(種之助),同(米吉),同(隼人),同(男寅),l同(初舞台龍生).
傾城反魂香は吉右衛門と菊之助の夫婦が新鮮.
菊之助は美人過ぎて,夫の代わりにお愛想を言って愛嬌を振りまくのが,ややとってつけた様だが,情感たっぷり.
吉右衛門は苦悩の後の喜びの爆発が,見ていて胸を打たれる.歌六・東蔵の師匠夫婦も素晴らしい.
又五郎が短い出演で舞台を引き締めた感じ.
帯屋は,元来自分はこういう上方の突っ転ばしが不得意.藤十郎は声が小さく何を言っているのか良く判らない.舅役の寿治郎も藤十郎よりは若いと言っても80才,所作が危なっかしく見ていてハラハラする.
楽しめないうちに,良く判らないまま舞台は終わってしまった.壱太郎は丁稚とお嬢さんの2役でいずれも良い出来.
奴道成寺は猿之助の踊りが素晴らしい.
この人の踊りは日本舞踊の動きをきっちり押さえた上で,どこか現代的な感じを受ける.テンポも良く見ていて気分が晴れ楽しくなる.所化の右近,種之助,米吉,隼人等も良い踊り.
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2017/05/02

独断的映画感想文:ターザン REBORN

日記:2017年4月某日
映画「ターザン REBORN」を見る.1_2
2016年.監督:デイヴィッド・イエーツ.
出演:アレクサンダー・スカルスガルド(John Clayton/Tarzan),マーゴット・ロビー(Jane Clayton),サミュエル・L・ジャクソン(George Washington Williams),クリストフ・ヴァルツ(Leon Rom).
一部ネタばらしあります.5_2
19世紀末,コンゴの支配権を列強から認められたベルギー王・レオポルドは,開発資金の枯渇に悩み,レオン・ロムをあるコンゴの族長のもとに送る.
目的は族長の保有するダイアモンドを資金として,コンゴ全土の制圧と住民の奴隷化を図ることであった.
一方,レオポルド国王はコンゴ開発への英国の支援を求め,その視察にグレイストーク卿:ジョン・クレイトンの派遣を依頼してくる.3_2
ジョンは妻ジェーンと米国特使で黒人のジョージと共にコンゴに向かい,ターザンとして生まれ育った故郷の村にまず到着したが….
ターザン誕生の過去のシーンと現在のレオン・ロム一派との争闘をない交ぜて綴るターザンの物語.2_2
物語は動物と黒人の味方・ターザンが,ダイアに目が眩んで動物も黒人も殺しまくる白人達を懲らしめるという単純なもので,クライマックスで動物たちが一致協力して白人に立ち向かうという漫画チックな展開となるのは,いささかがっくり.
但しCGは良く出来ているし,ターザンの肉体美には魅了される.後に残るものはないが,楽しいエンタテインメント映画.
★★★(★5個が満点)
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独断的映画感想文:64 ロクヨン 後編

日記:2017年4月某日
映画「64 ロクヨン 後編」を見る.2
2016年.監督:瀬々敬久.
出演:佐藤浩市(三上義信),綾野剛(諏訪),榮倉奈々(美雲),夏川結衣(三上美那子),緒形直人(目崎正人),窪田正孝(日吉浩一郎),坂口健太郎(手嶋),筒井道隆(柿沼),鶴田真由(村串みずき),赤井英和(望月),菅田俊(漆原),烏丸せつこ(日吉雅恵),小澤征悦(御倉),金井勇太(蔵前),芳根京子(三上あゆみ),菅原大吉(石井),柄本佑(落合),椎名桔平(辻内欣司),滝藤賢一(赤間),奥田瑛二(荒木田),仲村トオル(二渡真治),吉岡秀隆(幸田一樹),瑛太(秋川),永瀬正敏(雨宮芳男),三浦友和(松岡勝俊).5
横山秀夫のベストセラーを2部作で製作した後編.
警察庁長官視察の前日に新に発生した,ロクヨンをなぞる様な女子誘拐事件.県警刑事部は警務部との確執から一切情報を出さず,記者クラブとの関係改善に努力する広報課は窮地に立たされる.3
三上は必死の努力で情報公開を維持する一方,誘拐事件の犯人究明からロクヨンの真相追及に突き進む….
捜査ミス隠蔽に動く県警幹部と,県警人事を手に入れようとする警察庁キャリアとの暗闘が,いずれも厚い壁となって三上等の動きを封じる中,僅かなスキからねじ込んで真相に至ろうとする三上の苦闘がよく描かれ,印象的だ.4
個性あるそれぞれの俳優達が充分持ち味を発揮して,誠に見応えあり.特に緒形直人の悪鬼の様な目つきが心に残った.
三上と全く異なった対応を取りながらも,三上と最終的には方向を一致させていた警務部幹部・二渡の動きはやや判りにくく,説明不足を感じた.1
しかし全体としては映画らしい映画.
★★★★(★5個が満点)
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