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2004/08/03

独断的映画感想文:アバウト・シュミット

日記:2004年7月某日
映画「アバウト・シュミット」を見る.主演ジャック・ニコルソン.
生命保険会社を部長代理まで勤め上げて定年退職したシュミット氏.豪勢なキャンピングカーで思い出作りに行こうとはしゃいでいた妻が急死,一人娘はもうすぐ結婚で相手のことしか見えていない.
シュミット氏はキャンピングカーで一人放浪の旅に出て,その心の内を月22ドルの寄付で「養子」にしたンドゥグに書きつづる.
と言うロードムービーなのだが,実にいやな映画(いやな主人公というべきか),普通こういうときは本人の自己批判・自己否定を経て死と再生の物語になるわけだが,シュミット氏には自己反省が何一つない.
妻の死後家は荒れ放題,キャンピングカーは馬鹿馬鹿しく巨大だが,それで思い切って旅に出て最初に電話をしたのは仕事中の娘が住む街に着いてからだった.
「パパがどこに居るか判るかい」という信じられない脳天気な電話をするシュミット氏.頭に来た娘に来るなと言われ自然の中で一夜を過ごし,「判った!」と言って勇躍取りかかったのは,娘に許嫁と別れろと命令することだった.
娘の許嫁一族は確かに馬鹿で下品だが(そう描かれている),自分はどうだ.上品で思慮深いのかもしれないが究極の馬鹿ではないか?放浪中インディアン(ネイティブ・アメリカン)に会って感銘を受ける一方,西部開拓史のモニュメントに感動するというのも,自覚的行為とは思えない.娘との関係だって,妻任せでろくに話もしたことはなかったようだ.
最終シーンでまだ見ぬンドゥグから郵送されてきた「絵」を見て泣きじゃくるシュミット氏だが,その醜悪さ.監督の意図はこの醜悪さを見せることだったのか?その辺が見極められず,迷いの★★★(★5つが満点).


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