独断的映画感想文:8mile
日記:2004年7月某日
映画「8mile」を見る.人気ラッパーエミナム(白人)の自伝的映画で本人主演.
8マイルはデトロイトの町を区画する8マイルロードのこと,向こう側は金持ちの街,こちらは貧民街.
廃屋の並ぶ荒れた街の荒れた生活.母親(キム・ベイジンガー)は自分の上級生と同棲中.自分の恋人は裏切り,その相手を叩きのめしたら,相手が頼んだラップバトルのライバルチームに逆に袋叩きにされる.
このあたりの展開は,出口のない主人公への共感で切なさを感じる程だ.
しかしこの中で主人公は成長し,ついにラップバトルで白人であるにも拘わらず,並み居る黒人の圧倒的支持で優勝する.
最初バトルに出ても何も言えなかったり,全てを人のせいにしていた主人公が,最後に相手をラップでぐうの音も出ないほど圧倒するシーンは感動的である.
僕はこれまでラップと言えば理解できないものと思っていた.しかしこの映画では,ラップはリズムさえ与えられれば(そのリズムは街のどこにでも存在する)自然に湧き上がってくるものだと言うことがよく分かる.
ラップへの認識を新たにする映画,★★★★.
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