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2004/08/16

戦争と平和

戦争と平和と言ってもトルストイではない.
ザ・フォーク・クルセダーズのCD「戦争と平和」のことです.
この34年ぶりのCDはすべて新作(「あの素晴らしい愛をもう一度」とか「白い色は恋人の色」とかも入っているけどフォークルとしては新作ですよね),オリジナルでない作品もフォークルのアレンジでやはりすばらしい出来に仕上がっています.
小生としては#2の「あの素晴らしい愛をもう一度」,#3の「雨ニモマケズ」,#4の「感謝」までの3連曲と#13の「花はどこへ行った」,#14の「花」,#15の「白い色は恋人の色」までの同じく3連曲が好きです.
このアルバムを聴くとやはりフォークルの魅力というのは,第一級の音楽的センスと世の中への断固たる姿勢にあるということがよく判る.そして今回のアルバムの魅力の一つは,それが34年経っていささかも変わらないことにあるのではないか.
今回のアルバムで多用されているアイルランド風のパイプと和太鼓,ギターの組み合わせによるアレンジは,実に魅力的です.
特に「花はどこへ行った」と「花」の出来がよろしい.
本題から少し外れますが,「花はどこへ行った」という歌は,出典はショーロホフ作の大河小説「静かなドン」(言葉の真の意味での大河小説と言い得るか?)に引用されているコサックの古い軍歌であるそうな(読んだときには気がつかなかったなー).ピート・シガーがそれに取材して原曲(1番:花はどこへ行った,娘が摘んだ,2番:娘はどこへ行った,若者のもとへ行った)を作った訳ですが,その時には素材同様3番(若者はどこへ行った,皆墓場に行った)までしかなかったそうです.ピート・シガーが歌い始めたあと,誰かが付け足してあの輪廻する4番(そして墓場に花が咲いた)の構成にしたらしい.
フォークルの今回の「花はどこへ行った」は,この歌のこのような出自に恥じない堂々たるアレンジとなっており,どかんどかんと轟く和太鼓に乗って鳴りわたるパイプ楽器と合唱の響きは,まことに印象的です.そしてそれに続いてすぐ始まる「花」にも和太鼓が使用されており,この喜納昌吉の名曲を見事に演奏しています.
この2曲だけでも聞く値打ちがあると言いたいが,その他の全ての曲もいかにもフォークルという期待を裏切らない作品揃い.世の中に疲れているおっさんおばさんに元気をくれること請け合いです.
(2003年3月30日(日))


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