独断的映画感想文:阿修羅のごとく
日記:2004年10月某日
映画「阿修羅のごとく」を見る.
監督森田芳光.大竹しのぶ,黒木瞳,深津絵里,深田恭子,仲代達也,中村獅童,板東三津五郎.
典型的向田邦子の世界である.
女優陣は皆うまい.深津絵里と獅童のコンビにはほろりとさせられる.深田恭子は可愛い.
4人姉妹の物語であるが,3人兄弟の次男である僕としては全く想像のらち外の世界である.
しかも父は浮気,長女は夫死別後生花師匠として出入りしている料亭の旦那と不倫,次女は善人でしっかり者のおっちょこちょいだが夫が浮気,三女は29で少女のように恋をして獅童と結婚,4女は同棲していたボクサーが一瞬のスター状態から一転して植物状態という,ただごとではない一家である.とても平凡な我が家としては太刀打ちできない.
テンポが緩く映画は長いが,原作の雰囲気がこういう雰囲気なのかとも思う.
仲代はけしからん父親の役をしているが,彼の娘に対する気持ちには共感するところが多くそれが印象的.いずれにしろ,作り物という感覚が強い映画だった.
両親の自宅近くのお社は,東京の自宅の近くのあのお社をロケしたのではないのか?とローカルな興味も交え(お社のたたずまいとお向かいの事業所の敷地がそっくりである),★★★☆(★5個が満点).
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