独断的映画感想文:サード
日記:2005年1月某日
映画「サード」を見る.
ATG作品.1978.監督:東陽一.
永島敏行,森下愛子.
寺山修司の脚本で彼の臭いが濃い(パロディで引用される短歌は寺山修司のもの.着物姿で足が血にまみれている少女との出会い等).でも原作は軒上泊,こんな脚本化はルール違反じゃないのだろうか?
淀んだ町を出るのにお金がいるという理由で売春を始める高校生の2カップル.その客とのトラブルで殺人を犯し少年院にいる「サード」.
その少年院に来る途中見た町の豪快な祭りとその人混みが印象に残り,出所したらそこに行くのだと彼は思っている.
しかしそもそもそこを出るために売春までする,その生まれた町の淀みとは何なのか,と言う基本的なところが説明不足ではないか?
ATG映画に良くあるアフレコの台詞や,それをしゃべる俳優の台詞回しにも違和感がある.あまり楽しくなかった.寺山修司の映画は好きではない.
★★★(★5個が満点)
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