独断的映画感想文:オール・アバウト・マイ・マザー
日記:2005年3月某日
映画「オール・アバウト・マイ・マザー」を見る.
1998年.監督ペドロ・アルモドバル.
セシリア・ロス,ペネロペ・クルス他.
スペイン映画の魅力とは何だろう?この映画でも素晴らしい色彩感覚にびっくりする.
それとスペイン語の響きが美しい(アメリカ映画でメキシコ人がしゃべっているスペイン語とは,全く違うその響きはどうだ).そして登場人物の魅力.
主人公マヌエラは,息子エステバンを17歳の誕生日に交通事故で失う.父親のことを話すという彼との約束は,果たされないままだった.
マヌエラは息子の父親と別れたバルセロナを訪れ,ふとしたことからエステバンがその大ファンだった舞台俳優ウマ・ロッホのもとで働くことになる.
彼女の昔の仲間おかまのアグラードや,おかまと愛し合って妊娠した修道女ロサ等が現れ物語は混沌として進んでいく.やがて死と生が訪れ,マヌエラは新しい命を抱いて生きていくことになる….
ある時点から登場人物は全員女性になるが,そのうち二人はおかまである.しかしその人物像の魅力的なこと.特にマヌエラとアグラードの固い友情には感動する.
日本人には想像もつかない設定の映画だが,そこで紡がれる物語には何の違和感もない感動がある.
一見の価値あり.
★★★★(★5個が満点)
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