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2005/04/18

独断的映画感想文:海を飛ぶ夢

日記:2005年4月某日
映画「海を飛ぶ夢」を見る.
2004年.監督,制作,脚本,音楽:アレハンドロ・アメナバール.
ハビエル・バルデム,ベレン・ルエダ,マベル・リベラ,セルソ・ブガーリョ,タマル・ノバス.
これもスペイン映画,押さえられた色調と美しい音楽が印象的な佳作.
岩場からの飛び込み事故で四肢麻痺となったラモンは,事故後26年経って尊厳死を求め裁判を起こす.彼の家族,尊厳死を支援する組織の人たち,弁護士,ニュースで彼のことを知った市民等が彼のもとを訪れ,物語が展開する.
弁護士で自らも進行性の難病を抱えたフリアは,ラモンの書いた詩を読んで彼を深く愛するようになる.その詩が出版できたら共に死のうとまで思う彼女.
一方彼の優しさに元気を与えられるロサは,彼の世話をしようと訪れるが,彼の自死を受け入れることは困難だった.
ラモンの兄は弟を深く愛するが故に,彼が死を望むことを受け入れることが出来ない.一方兄嫁のマヌエラは,ラモンの望みを受け入れざるを得ないと心に決めている.
これらの人々の葛藤と彼を巡る愛情のドラマには,心を動かされる.
フリアが海岸に散歩に行ったと聞き,ラモンが空想の中で起きあがり,窓から飛翔して海岸に降り立ち彼女を抱きしめる場面の解放感と感動は,素晴らしい.邦題はこのシーンから取られているのだが,良いタイトルである(原題は”THE SEA INSIDE”).
ラモンの最後のシーンには違和感があったが,全体は素晴らしい.監督自身が担当する音楽も印象的.
「死」というものを「生」と同等に扱う考え方を,この映画から学ぶことが出来た.
★★★★(★5個が満点)
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» Mar adentro★★★★★ [なおのオススメ文芸。]
邦題:海を飛ぶ夢 『25歳の夏にラモン・サンペドロは、事故により首を骨折、寝たきりの生活を送る身体になってしまう。それから26年後、ラモンは自ら人生にピリオドを打つことを決意するが、弁護士フリアと村の女ローザと出会う。人間の尊厳とは何か。生きることは義務な...... [続きを読む]

受信: 2005/04/24 00:03

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