独断的映画感想文:グッドフェローズ
日記:2005年3月某日
映画「グッドフェローズ」を見る.
1990年.監督:マーティン・スコセッシ.
レイ・リオッタ,ロバート・デ・ニーロ,ジョー・ペシ,ロレイン・ブラッコ.
これもマーティン・スコセッシとデ・ニーロの組んだマフィアもの.しかしゴッド・ファーザー等とは少し趣が違う.
アイルランド系の貧しい主人公ヘンリーは,少年の頃からギャングになりたくて(理由は皆に一目置かれる,店で行列しなくて済む,店の前に車を止めても違反にならないetc),近所のポーリーのもとでチンピラになる.彼は誠実でフットワーク良く,口が堅く愛想が良い(別にギャングでなくても成功しそうだ).
ポーリーに目をかけられ,兄貴分のジミー,同輩のトミーと組んで活躍する.
トミーはイタリア系で気が荒く,すぐ切れて殺人も辞さない.ヘンリーとジミーは脅迫した相手の妹がFBIであっさり捕まり刑務所へ.獄中で作った人脈で薬に手を出すようになる.
こうして3人組は次第に深みにはまっていく.少年時代夢見たようにギャングの世界は金になったが,しかしその為には,幹部でない彼らは懸命に働かなくてはならない.実際強盗,窃盗,脅迫とヘンリーたちは休みなく働く.
警官が買収してあったり,情報提供がしっかりしていたりして捕まる確率は相対的に低いようだが,それでも一生犯罪をやっていくのだから何時かは捕まる.特に薬の売買を,愛人を使って本格的にやり始めたヘンリーは,自身も荒廃していくが捜査の危険も迫ってくるのだった….
と言う訳でゴッド・ファーザーとは大分違うでしょう.
アイリッシュ系でマフィアの中では終生幹部にもなれない彼らは,どういう末路が待っているのだろう.
主演のレイ・リオッタは「ハンニバル」で自分の脳みそと変わったつきあい方をする男を演じて評判だったが,この映画では少年ぽいギャングを演じて快調.「ホーム・アローン」でさんざんな目に遭わされる泥棒の親分を演じて評判だったジョー・ペシは,彼にしか演じられないといった感じのイタリア系ギャングを見事にこなしている.
デ・ニーロはいささか影が薄い.テンポ良く最後まで一気に見た.
★★★☆(★5個が満点)
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コメント
見ました。 友達がデニーロ好きだから 見せてみようと思ってます。内容自体は充実してよかったですよ^^
聞いたことありますが、マフィアの世界でも 麻薬のビジネスは禁じてるそうです。
ガンビーノファミリーをニューヨーク最強の組織にまでさせたカルロ・ガンビーノも"麻薬をやるやつは死ね"とまで言ったそうです。
もし、ヘンリーがガンビーノ一家の所属だったら・・・
アイルランド系で準構成員になれたとしても、ほぼ確実に消されてたと思いますよ。 元の親分だったポーリーにウソをついて麻薬やって縁切りされて 餞別にお金くれたなんて まだいいほうです。
ポーリー親分も 決してほめられた人物ではないが デニーロ演じたジミーやジョー・ペシ演じたトミーと比べれば まだまともだった・・・
「ポーリー・・彼が何したなんて知らないよ」
って かばってくれてもよかった気がします。 見ててヘンリーは一般人でも裏社会の人間にしてもチンケなハンパ者にしか思えませんでした。
投稿: zebra | 2013/03/02 11:46