独断的映画感想文:スナッチ
日記:2005年6月某日
映画「スナッチ」を見る.
2000年.監督:ガイ・リッチー.
ジェイソン・ステイサム,ベネチオ・デル・トロ,アラン・フォード,ブラッド・ピット.
ロンドンを舞台に,以下の人たちが出てきます.
①宝石泥棒のフランキー一味
②そのダイヤ横取りをたくらむギャング「弾をくぐる」ボリス
③ボリスからそれを請け負った間抜けな黒人3人組とその飼い犬
④裏ボクシングプロモーターのターキッシュ・トミーのコンビ
⑤宝石故買屋のデニスとその従兄弟のN.Y.のギャング
⑥裏ボクシングと故買屋をやっているギャング,ブリック
⑦ひょんなことから裏ボクシング選手となるむちゃくちゃ強いパイキー
⑧「弾を噛む」殺し屋トニー
それぞれがいずれも個性豊かな(というよりめちゃくちゃな)面々で,彼らが別々に動きながら最後にはすべての話が交錯して大団円に至る,監督の前作「ロック・ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ」と同じである.
今回は前作よりキャストがパワー・アップ,話の展開もスピード・アップ,1回見ただけでは何がなにやら分からないというのが,この映画の最大の欠点であろう.しかし随所に挟まれる何とも言えぬユーモア,各人の並はずれた個性の魅力で,最後まで持って行かれてしまう,そしてもう一度見たくなる.
昔赤塚不二夫の漫画で「おそ松くん」というのがあった.
あるスキー場に来たおそ松くん6人兄弟とチビ太,イヤミ等の各キャラクターが,スキー場の別々の場所で全く別個に騒ぎに巻き込まれ,紆余曲折を経て最後にスキー場の真ん中の空中で全員が鉢合わせをするという,大傑作があったが,ガイ・リッチー監督の2作品は,この「おそ松くん」を思い出させる.
「スナッチ」でも中盤の,それまで見ず知らずの関係だった3台の車に乗ったギャングたちが,同一地点での連続事故に巻き込まれるあたりは,何とも言えぬ面白さで,一見の価値あり.
テンポ良く話が複雑な割にそれが気にならない.狂言回し役のターキッシュを演じるジェイソン・ステイサムが,なかなか素敵.
★★★★(★5個で満点)
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