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2005/06/20

独断的映画感想文:ステレオ・フューチャー

日記:2005年6月某日
映画「ステレオ・フューチャー」を見る.
2002年.監督:中野裕之.
永瀬正敏,桃生亜希子,緒川たまき,麻生久美子,竹中直人.
圭介は売れない俳優,ところがある映画のオーディションでヒロインの美香に惚れられ抜擢される.主演の竜太郎は行き当たりばったりの演技で人の調子を狂わす怪優で,圭介は毎日苦闘の連続.
一方圭介の恋人エリは圭介にプロポーズされたのだが,彼が俳優の夢を捨ててコンビニの店長になるというのに失望し二人の関係は最悪に.悪いことにエリは妊娠の診断を受け,ショックで彼女は言葉を失う(失語症という意味です).
姉の薫が担当している環境番組の取材を通じ樹医のダニーと知り合ったエリは,次第に心を癒されていく….
とまあストーリーを追ってみたが,書いている内に監督にとって物語はどうでも良いのではないかという気がしてきた.
この映画は,監督が日頃から温めていた4つの“SF”エピソード(“StereoFuture”“Silent Female”“Samurai Fighter”“Sounds Funky”)を盛り込んだものらしい.確かにそう言われりゃそうなのだが.
どこまでも続くレールを疾走していくカメラ.風に揺れ日を浴びて騒ぐ森の木々.そういう映像がふんだんに挿入され,その中に「4つのSF」がちりばめられていくこの映画は,中野監督のいわば散文詩のような作品なのかもしれない.
最後にはごく穏やかなハッピーエンドが来るこの作品は,従って良い悪いと言うより好き嫌いという観点で評価されるものなのだろう.僕にとってはいささか苦手な範疇の映画である.何だかなあと言うのが正直なところ.
★★★(★5個が満点)
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