独断的映画感想文:スチームボーイ
日記:2005年7月某日
映画「スチームボーイ」を見る.
2003年.監督:大友克洋.
世界万国博開催を控えた19世紀のロンドン,蒸気機関を使った産業革命の真っ最中でロバート・スティーブンソンの権勢が高い.
ロバートのライバル,スチム家の天才的技術者親子は渡米し,オハラ財団の資力で画期的な高密度高圧の蒸気エンジン「スチームボール」を考案する.
しかしそれの利用の仕方で親子の見解は分かれ,死の商人であるオハラ財団は,祖父ロイドを追放して父エディに「スチーム城」の完成を託す.ロイドは孫のレイ宛に「スチームボール」を送り,レイは図らずもその争奪戦に巻き込まれる.
画面一杯に描き込まれた膨大な歯車とピストン等のメカニクスの迫力,蒸気を動力源に後はメカニクスのみで構成された機械類が,画面狭しと動き回る光景には圧倒される.
物語はアメリカ資本は死の商人,イギリス政府は権威主義と分かりやすい類型で,その中を少年少女がかけずり回る活劇はなかなかに面白い.ロンドン万博やロンドン橋をあっさりぶっ壊してしまうのもアニメならではの痛快さ.
オハラ財団会長の孫娘スカーレットが,いかにもアメリカブルジョア娘の高慢ちきさを持ちながら,憎めないキャラクターで共感できる.スカーレットがレイと連れ立って水晶宮に忍び込み,その美しさに魅せられて光の中で踊るシーンは素敵である.
音響や音楽も満足度高し.ただロイド役の中村嘉葎雄がやや滑舌悪く,興ざめだった.
★★★☆(★5個で満点)
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