独断的映画感想文:皇帝ペンギン
日記:2006年2月某日
映画「皇帝ペンギン」を見る.
2005年.監督:リュック・ジャケ.
フランスの動物ドキュメンタリー.
冬の初めに,南極の各地から皇帝ペンギンの群れが一斉に営巣地めがけて行進を始める.ほぼ同日同時刻に営巣地にたどり着いた彼らは,カップルを形成し子育てにはいる.
やがて出産,卵を父親に託した母親達は,遙かな海岸まで餌取りの行進に出かける.卵が孵って雛が餌を求め始めるまさにその時に母親達は帰り着き,父親達は交代して海を目指す.
このようなペンギンたちの生態を淡々と追い,その「独白」をナレーションで入れている映画である.
ペンギンたちの映像は美しく,またその厳しい生存のための闘いは感動的.
しかしフランス人てのは,ペンギンたちの「独白」をナレーションで入れるにもかかわらず,何故?とかどうして?とかいうことには,全く興味はないんですかね.
僕は生まれつきなぜなぜ坊やでしたから,何でこんなに海から離れたところで営巣するの?とか,何故雛を営巣地に残したまま親たちは自分のテリトリーに帰ってしまうの?とか,映画を見れば見るほど疑問が山ほど湧いてくる.しかしこの映画はそういう解説は一切しないで,ペンギンの「独白」をフランス語で聞かせるだけ.映画を見終わって,後に残った大量のはてなマークの処理に,ほとほと困ってしまった.
また音楽もいかにも軽いフレンチポップス風のもので,全く頂けませんね.
せっかくの題材をフランス風に料理されてしまって,残念というのが率直な感想.
★★(★5個が満点)
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