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2006/06/01

独断的映画感想文:名もなきアフリカの地で

日記:2006年5月某日
映画「名もなきアフリカの地で」を見る.
2001年.監督:カロリーヌ・リンク.
ユリアーネ・ケーラー,メラーブ・ニニッゼ,レア・クルカ,カロリーネ・エケルツ,シデーデ・オンユーロ.
ユダヤ人の弁護士ヴァルターは,ナチの迫害を身近に感じ,アフリカに渡って新天地に妻子を呼び寄せようとする.
ホテルを経営する両親,兄弟は事態は改善するかも知れないと考え,その時点ではまだ国外脱出を考えない.
物語はヴァルターの妻子がドイツを発ち,アフリカはナイロビに到着するところから始まる.
一家を待っていた生活はしかし,貧しいものだった.ドイツ語の弁護士としての仕事はなく,イギリス人の経営する農場の住み込みの管理者と言う仕事をこなす.英語のできないヴァルターは,オーナーの指示さえ料理人の現地人オアウに訳してもらう始末,オーナーも亡命ユダヤ人への反感を隠さない.
弁護士の妻として都会暮らしをしていたイェッテルは,思いもかけない生活の変化と,手紙でもたらされるドイツでの状況の悪化に,混乱を隠せない.
娘のレギーナは彼女を「小さなメンサブ(女主人)」と呼ぶオアウとすぐに仲良しになり,現地の子供たちとも仲良しになって,アフリカに溶けこんだ生活を始める.
やがてドイツでの状況は更に悪化,彼らの親族は国外脱出もできず,ゲットーに送られるという連絡が来る.一方ヴァルターは開戦と同時に敵国人としてイギリス軍に抑留される.
やがて反ナチのユダヤ人であるという主張が認められて一家は別の農場に職を得ると共に,ヴァルターはイギリス軍のためにナイロビに出て軍務につくことになった….
戦乱のヨーロッパを離れ,ケニアを舞台に展開されるユダヤ人一家とアフリカとの物語.子役を演じるレア・クルカ(幼年時代),カロリーネ・エケルツ(少女時代)の二人がいずれもかわいらしい.
僕たちの知らないところで,ユダヤ人はまたこの様な歴史を重ねていたのだ.
夫妻の愛情と葛藤の変遷,そしてすくすくと成長していくレギーナの力強さが印象的な映画だった.
ユリアーネ・ケーラーはこの映画でユダヤ人を演じた後,何と2004年に「ヒトラー ~最期の12日間~」ではエヴァ・ブラウンを演じているのだ.これには吃驚仰天,同じ役者がこれほど正反対の立場を演じるとは.
★★★☆(★5個が満点)
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