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2006/08/07

独断的映画感想文:誰がために

日記:2006年8月某日
映画「誰がために」を見る.
2005年.監督:日向寺太郎.音楽:矢野顕子.
浅野忠信.エリカ.池脇千鶴.
今は写真館を営む民郎は,かってパレスチナに渡った写真家.幼なじみのマリの紹介で,その友人亜弥子と付き合う様になる.
やがて二人は結婚し亜弥子は子供を身ごもるが,行きずりの少年がある夕方亜弥子を殺害する.映画は民郎の激しい喪失感とマリの励ましを描いていくのだが….
映画の主題は妻子を少年に殺された男の葛藤を描くことなのだが,それはそれで理屈は判るのだが,この映画にはそのことを訴える力がどうも希薄である.
浅野忠信がどうも影が薄く,現実感がない.
その原因は脚本にあるのではないだろうか?
亜弥子と民郎が結ばれた夜,民郎の胸の中で亜弥子が自分の少女時代を物語る.自分には幸せな家族の思い出というものがないと言う.その話がどうも一般的で具体性に乏しく,人ごとの様だ.恋する男と結ばれて,話す自分の生い立ちってこんな調子なのだろうか?
同じような印象を,マリが民郎に復讐を止めさせようと話す言葉の中にも感じた.
この時も一般的観念的な台詞が並べられる.幼なじみ(しかも彼女は民郎を愛している)が,復讐とはいえ罪を犯そうとするのを必死で止めようとするとき,こんな調子なのだろうか.
少年が亜弥子を殺した理由も今ひとつ判然とせずじまい.良い俳優が出てる割には,映画全体の迫力が今ひとつだったのは残念だった.
矢野顕子のピアノソロの音楽は,メロディアスで抑揚が効き,美しかった.
★★★(★5個が満点)
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