独断的映画感想文:イン・ハー・シューズ
日記:2006年10月某日
映画「イン・ハー・シューズ」を見る.
2005年.監督:カーティス・ハンソン.
キャメロン・ディアス,トニ・コレット,シャーリー・マクレーン,マーク・フォイアスタイン.
美人でスタイルの良いマギーはお馬鹿で,ナンパしては遊ぶが仕事は長続きしない.姉のローズは有能な弁護士でワーカーホリック,服もシューズも買い込むがそれを着る暇もチャンスもない.
マギーは仕事を首になって姉のもとに居候するが,服も靴も車も姉のを使いたい放題,家は汚すは車は駐車違反で押さえられるは,挙げ句の果てにローズの恋人で上司の男と,姉が残業しているうちに姉の家で出来てしまう.
ショックを受けたローズはマギーを追い出すが,自分も事務所を辞めてしまう.マギーは偶然知ったフロリダの祖母の元に,身を寄せることにする….
実はこの姉妹,母は早くに亡くなり,父は凄い自己中の女と再婚,姉妹は祖母の存在さえ知らずに育った.そういう家庭の事情がこの姉妹の現状に影響している状況が,映画の進行に従って次第に判ってくる.
映画の冒頭で示されるこの姉妹の関係は決して単純なものではなく,只の賢い姉と馬鹿な妹の話ではないのだ.この二人が如何に人生を変えていくのかが映画のテーマで,その結末は観客の胸を温かくする.
ところでマギーの「お馬鹿」は正確に言えば学習障害ということだそうな.
映画の中段で老人ホームの元教授に詩を朗読してあげるマギー.たどたどしく読むが,その解釈はと教授に水を向けられると,なかなか素敵な解釈をよどみなく話す.元教授に「A+!」といわれ,満面の笑みのマギー.このシーンが印象的.
祖母役のシャーリー・マクレーンが期待通り素晴らしい.
キャメロン・ディアスという先入観が良い意味で裏切られる,ほのぼの映画.
★★★☆(★5個が満点)
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» 『イン・ハー・シューズ』 [京の昼寝〜♪]
■監督 カーティス・ハンソン ■脚本 スザンナ・グラント ■原作 ジェニファー・ウェイナー ■キャスト キャメロン・ディアス、トニ・コレット、シャーリー・マクレーン、マーク・フォイアスタイン、リチャード・バージ、ブルック・スミス、ノーマン・ロイド □オフィシャルサイト 『イン・ハー・シューズ』 弁護士のローズ(トニ・コレット)は、義理の母親に家を追い出された... [続きを読む]
受信: 2006/10/01 18:54
» 「イン・ハー・シューズ」 [シネマ・ワンダーランド]
キャメロン・ディアス主演のヒューマン・ドラマ「イン・ハー・シューズ」(2005年、米、カーティス・ハンソン監督、20世紀フォックス配給)。ディアス主演の作品といえば、あの愛すべきおバカ映画「メリーに首ったけ」(98年)をイメージしてしまう。しかし、本作は大した事件も起こらず、淡々と家族の愛や絆(きずな)などを描いたシリアスなもので、邦画に例えれば″小津安二郎的″作品なのだ。本作に出演した往年の名女優、シャーリー・マクレーンは05年のゴールデン・グローブで助演女優賞にノミネートされた。
...... [続きを読む]
受信: 2006/10/01 19:05
» イン・ハー・シューズ IN HER SHOES [travelyuu とらべるゆう MOVIE]
トニー・コレット、キャメロン・ディアス
シャーリー・マクレーン主演
昨年公開された映画 トニー・コレットの最後の映画
マギーとローズは性格が正反対
自由奔放で男性経験も豊富 しかし定職になかなか就けないマギー
勤勉で誠実でちょっととっつきにくい 弁護士をしてるローズ
マギーは何時もローズの靴を拝借したり、隠してあるお金を拝借
キュートなマギーは何時も男性の目をひきます
生真面目なローズは誠実な男性しか恋愛相手としてみていない
こんな二人が一緒に暮らす事になり 恋愛下手のローズがようやく
理... [続きを読む]
受信: 2006/10/02 14:30
» ★「イン・ハー・シューズ」、一揃いの靴★ [★☆カゴメのシネマ洞☆★]
「イン・ハー・シューズ」(2005) 米 IN HER SHOES
監督:カーティス・ハンソン製作:リサ・エルジー キャロル・フェネロンカーティス・ハンソン リドリー・スコット製作総指揮:トニー・スコット原作:ジェニファー・ウェイナー『イン・ハー・シューズ』脚本:スザンナ...... [続きを読む]
受信: 2006/10/10 16:16
» 映画館「イン・ハー・シューズ」 [☆ 163の映画の感想 ☆]
なんか、久しぶりに感情移入して見ることの出来た作品でした。というのも、私には姉が1人いて2人姉妹だからなのかもしれません。
弁護士で外見的にコンプレックスを持つ姉ローズ(トニー・コレット)と難読症で自分に自身が持てず自堕落な生活をしている妹マギー(キャ...... [続きを読む]
受信: 2006/11/08 00:54
コメント
こんばんは、TBありがとうございました。
この映画は、キャメロン・ディアスもさることながら、シャーリー・マクレーンの存在感も大したものだと思いました。
それでは、今後ともよろしくお願いします。
投稿: David Gilmour | 2006/10/01 19:11
TB、感謝です♪
>元教授に「A+!」といわれ,満面の笑みのマギー.このシーンが印象的.
今までのマギーは努力しても成果を示せなかったので誉められる事が少なかった。
それが如実に示された良いシーンでしたねぇぇ。
>キャメロン・ディアスという先入観が良い意味で裏切られる,
ちゃんとやれば“出来る子”なんですね、彼女(笑)。
投稿: カゴメ | 2006/10/10 16:20