独断的映画感想文:ハチミツとクローバー
日記:2007年2月某日
映画を「ハチミツとクローバー」を見る.
2006年.監督:高田雅博.
桜井翔,伊勢谷友介,蒼井優,加瀬亮,関めぐみ,堺雅人,西田尚美.
人気少女コミックの映画化.芸大の学生群像の物語.
花本研の花本教授宅には芸大の各学科の学生が集まってよく飲み会を開く.
花本研に出入りする学生のうち日本建築を学ぶ竹本は人の良いのんびりや,花本教授の従兄弟の娘で芸大の新入生はぐみと鉢合わせして一目惚れしてしまう.
それを目撃していた親友の真山は,花本教授の後輩で建築事務所を開く理花に片思い,陶芸科のあゆみはその真山に片思い,更に突然帰国した8年生森田がこのグループに加わり,強引にはぐみの唇を奪ったことで事態は混沌として….
原作の少女コミックは読んだことが(当然ながら)無いが,映画は現実離れしたメルヘン,誰もが持っている学生時代の夢を理想化したようなお話である.
それでも映画として成り立っているのは,一つには丁寧な画面作りによる.
芸大のキャンパスってこうなんだろうなと,思わせるだけの詳細な描き込みは好感が持てる.花本教授宅や大学寮のたたずまいも腑に落ちる.
もう一つは蒼井優の存在感.
この映画が好きになれるかどうかは,ひとえに蒼井優演じるはぐみを受け入れるか否かにかかっている.このはぐみは原作ではどう描かれているのだろうか.この天使のようでしかしパワフルな絵を描く美しい子は,いわば理想の妹像・恋人像かも知れない.彼女のおかげで映画は映画になり得たようだ.
役者としては他の映画でも活躍している加瀬亮と伊勢谷友介が見応えあり.堺雅人のほんやら感も素敵.櫻井翔は映画には不向き.
★★★☆(★5個が満点)
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