独断的映画感想文:コーラス
日記:2007年3月某日
映画「コーラス」を見る.
2004年.監督:クリストフ・バラティエ.
ジェラール・ジュニョ,ジャン=バティスト・モニエ,ジャック・ペラン,フランソワ・ベルレアン,マリー・ビュネル.
母を失い故郷に戻った名指揮者ピエール.雨の中訪ねてきた訪問者は,50年前寄宿学校「池の底」で一緒だったペピノだった.
再会を喜ぶピエールに,ペピノは彼らに音楽を教えてくれた教師マチューの日記を見せる.ここから始まる,マチューが育てた寄宿舎の合唱団の物語.
寄宿学校「池の底」には,社会に見放されたこども達が集められていたが,校長のラシャンは物欲と名誉欲に駆られこども達を顧みない冷淡な男だった.すさんだこども達に心を痛めたマチューは,合唱を教えることにする.紆余曲折はありながら,こども達は歌に魅せられ,中でもピエールの美しいボーイ・ソプラノは素晴らしかった….
映画の視線は優しい.いたずらや悪事に走るすさんだこども達の描き方も優しく,校長を描くその視線さえ優しい.おとぎ話と言えばその通りなのだが,それでもこの映画の視線の優しさには,心が癒される.
それにしても,合唱というものに何故これほど感動するのだろう?それぞれの顔をしたこども達が,それぞれのやり方で歌うその声が,指揮者の身振りで一つの歌になっていく.そのことが呼ぶ素晴らしい感動.
この映画はその感動をしみじみと味わえる.
音楽教師マチューを演じるジェラール・ジュニョが味があってよろしい.校長を演じたのは,何と昨日見た「トランスポーター2」でのー天気なフランス人警部を演じていたフランソワ・ベルレアンである.彼もなかなか素敵.
音楽の好きな方には一見の価値ある佳作である.
★★★★(★5個が満点)
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コメント
TBありがとうございましたm(__)m
素晴らしい映画ですね^^ 時としてフランス映画はとても感動的なものを用意してくれることがあります。まさにこの映画はその1本だと思います。
何度かTBさせて戴きましたが反映されませんでしたので、URL置いておきます。
http://blog.goo.ne.jp/cyaz/e/46b8e89e206d376ab0f34a61bbe86060
投稿: cyaz | 2007/03/28 08:53
TB&コメント ありがとうございます。
もう観てから結構時間がたつので懐かしいという感じがします。歌の力を感じさせられる素晴らしい映画でしたね。カラオケもそうですが、思いっきり歌うと気持ちも晴々とします。そういうすっきりとさせてくれる映画でした。
投稿: ゴブリン | 2007/03/29 22:53