« 独断的映画感想文:トンマッコルへようこそ | トップページ | 独断的映画感想文:夕凪の街 桜の国 »

2007/08/16

独断的映画感想文:007/カジノ・ロワイアル

日記:2007年8月某日
映画「007/カジノ・ロワイアル」を見る.
007casinoroyale1
2006年.監督:マーティン・キャンベル.
ダニエル・クレイグ,エヴァ・グリーン,マッツ・ミケルセン,ジュディ・ディンチ,ジェフリー・ライト,ジャンカルロ・ジャンニーニ.
第1作からすでに45年を経てなおシリーズの続くスパイアクション映画.ゴルゴ13もそうだけど,どうしてこんなに長く続くのだろう.
抜群の働きで“00”ナンバーのエージェントに昇格したボンドは,テロ組織の資金を預かり運用するル・シッフルを追い,株の暴落を狙ってル・シッフルが仕掛けた新型航空機の爆破テロの阻止に成功する.
このため逆に大量の運用損を出したル・シッフルは,モンテネグロのカジノ・ロワイアルでのギャンブルで起死回生をはかる.
財務省の美人職員ヴェスパー・リンドは国家予算1500万ドルを持参しボンドに合流,ル・シッフルの野望阻止に向けた作戦が開始される….
原作を読んだのももう40年ほど前だからはっきり覚えてはいないが,原作のハイライト・ギャンブルシーンは,ポーカーではなくコントラクト・ブリッジだった筈.
最期の勝負で,ル・シッフルの手元にはエース,キング等のすさまじいカードが揃う.絶対の自信を持ってすべての資金をかけ勝負するル・シッフル,一方ボンドの手札はいかにも非力なカードばかり.ところが一旦ボンドが主導権を取ると,その非力なカードの組み合わせは2度とル・シッフルに主導権を取らせない絶妙の組み合わせになっている.
巧妙な罠,その回のカードすべてを,ボンドは仕込みカードにすり替えたのだ.
このサスペンスフルな展開は,コントラクト・ブリッジのルールを知らない人には,いささか判り難いだろう.というわけで映画ではボンドとル・シッフルはポーカーで戦うことになる.
映画はすさまじいアクションとどんでん返しに次ぐどんでん返し,144分の長さはいささかばてるほどのボリュームである.
007casinoroyale2
アクション映画の基本は押さえてあるし,やたら腕力に優れ不死身のニューボンドはそれなりに魅力的,ヴェスパー・リンドとの苦い結末も納得できる.
しかしギャンブル勝負後の展開がなんぼ何でも長すぎる.ここをきちっと締めてくれたら良かったのに.
★★★☆(★5個が満点)
人気blogランキングへ


« 独断的映画感想文:トンマッコルへようこそ | トップページ | 独断的映画感想文:夕凪の街 桜の国 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 独断的映画感想文:007/カジノ・ロワイアル:

» 『007 カジノ・ロワイヤル』 [京の昼寝〜♪]
最初の任務は、自分の愛を殺すこと。 ■監督 マーチン・キャンベル■脚色 ニール・バーヴィス、ロバート・ウェイド、ポール・ハギス■原作 イアン・フレミング(「007カジノ・ロワイヤル」東京創元社刊)■キャスト ダニエル・クレイグ、エバ・グリーン、マッツ・ミケルセン、カテリーナ・ムリーノ、ジュディ・デンチ □オフィシャルサイト  『007 カジノ・ロワイヤル』 イギリスの諜報機関MI6からの依頼をクリアし、諜報部員“007”になったジェームズ・ボンド(ダニエル・クレイグ... [続きを読む]

受信: 2007/08/17 08:14

» 「007/カジノロワイヤル」映画感想 [Wilderlandwandar]
原題名(CASINO ROYALE)公式サイトhttp://www.sonypi [続きを読む]

受信: 2007/08/18 16:25

» 007 カジノ・ロワイヤル [UkiUkiれいんぼーデイ]
素敵ぃ〜♪(人´〜`*) ダニエル・クレイグの「クラッシック・ボンド」は最高!!! まず、なにが良いと言ってシリーズ初の「金髪・碧眼のボンド」ということもありますが、私としては彼が、私の大・大・大好きなスティーヴ・マックイーンに雰囲気が似てるってことです〜☆ ほら、似てませんか?! 私にはテイストが近い気がして、終始スクリーンの彼に見惚れておりました! 『007』シリーズ21作目にして一新された本作。 ピアース・ブロスナンから替わってボンド役を射止めたD・クレイグは、欧米で... [続きを読む]

受信: 2007/08/18 16:32

» 007/カジノ・ロワイヤル [カリスマ映画論]
               【映画的カリスマ指数】★★★★☆  新生ボンドに胸ズッキュン♪ [続きを読む]

受信: 2007/08/19 17:06

« 独断的映画感想文:トンマッコルへようこそ | トップページ | 独断的映画感想文:夕凪の街 桜の国 »