独断的映画感想文:プレステージ
日記:2008年1月某日
映画「プレステージ」を見る.
2006年.監督:クリストファー・ノーラン(制作・脚本も).
ヒュー・ジャックマン,クリスチャン・ベイル,マイケル・ケイン,スカーレット・ヨハンソン,デヴィッド・ボウイ.
冒頭,林の斜面に積み重なるいくつものシルクハットの不気味な映像.
画面は変わってマジックの考案者でプロデューサーのカッターが,可愛らしい少女にマジックを演じながらマジックの基本について説明する.それと平行して始まる場面ではマジシャン「偉大なるダントン」ことアンジャーの舞台が進行,その舞台下に侵入したライバルのマジシャン・ボーデンの面前でアンジャーは水槽に閉じこめられ水死する.
ボーデンはアンジャー殺害の容疑で収監され裁判が始まる….
アンジャーとボーデンは宿命のライバルである.
始め奇術師ミルトンのサクラとして同僚だった二人,しかしボーデンが禁じられたロープの縛り方をしたためアンジャーの妻が水槽脱出に失敗し水死する.
その事件後二人は袂を分かち,互いに相手を陥れ,ネタを盗もうと腐心し,舞台を妨害するという熾烈な闘いを繰り返してきた.ボーデンの「瞬間移動」が大成功した後,アンジャーは「新・瞬間移動」を公開したのだが….
相手を叩きつぶし,自分が名声を得ようとまさに命がけの闘いを繰り広げる二人.そのために私生活も犠牲にし自らも傷ついていく.それを演じるヒュー・ジャックマンとクリスチャン・ベイルの演技は見応えあり.
また最後のネタを巡って映画全体の中にちりばめてある伏線やヒントも,その手の映画が好きな人にはたまらない魅力であろう.
しかし最後のネタの評価を巡っては,議論の分かれるところであろう.
僕にはこのネタはルール違反に思え,認め難い.
また監督の時間軸を混乱させ場面を頻繁に入れ替えていく手法には,ついていくのが大変だった.映画の出来としては見事だと思うが,好きか嫌いかという点になると微妙なところがある.
★★★☆(★5個が満点)
人気ブログランキングへ
固定リンク
| コメント (2)
| トラックバック (3)
最近のコメント