独断的映画感想文:どろろ
日記:2008年1月某日
映画「どろろ」を見る.
2007年.監督:塩田明彦.
妻夫木聡,柴咲コウ,瑛太,土屋アンナ,麻生久美子,劇団ひとり,中村嘉葎雄,原田芳雄,原田美枝子,中井貴一.
戦乱の世,武将醍醐影光は天下統一の野望のため48体の魔物に生まれ来る我が子を捧げ,強大な力を手に入れる.子供は体の48カ所を奪われた形で生まれ,捨てられる.その子を拾った呪師は子供を哀れみ,48の器官を作り命を吹き込む.
成長した子供は左手に仕込んだ妖刀百鬼丸の名を名乗り,放浪の旅に出る.妖刀に誘われて現れる魔物を一人倒せば,奪われた器官が1つ戻ってくることも知る.百鬼丸は途中巡り会った盗賊どろろと共に,魔物退治の旅を続けながら醍醐影光の領地に踏み込んだ….
手塚治虫の漫画の実写映画化.CGはちゃちいし最初はどうなることかと思っていた.
しかし映画を見終わっての感想は,思いの外面白いということであった.
繰り返すがCGはちゃちい.それに中盤の化け物との戦いに出てくる化け物たちは,日曜朝のTVに出てくるかぶり物の妖怪の水準だ.
それでもこの映画を好きだと思ったのは,単純に面白かったからだ.その面白さは,手塚治虫がこの漫画に込めた面白さを,映画がなんとか引き継いでいるというその一点に尽きる.
そしてそのポイントたる部分を妻夫木と柴咲と中井貴一が体を張って演じていることが,この映画を成立させている要の部分ではないだろうか?
正直言って見ている最中にずいぶんだと思った点はいろいろあったが,あの手塚の原作を何とかして映画にしようという熱意を感じた.それが楽しく嬉しかった.
★★★☆(★5個が満点)
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コメント
コメどうもでした
漫画のテイストで映像化しようという心意気は感じましたです。
ただどろろがもろ女の子だったのが残念でした。
メイクとか頑張ってもっと男の子っぽくして欲しかったです。
投稿: くまんちゅう | 2008/01/21 22:55
はじめまして。
いつもTB&コメントありがとうございます。
『カリスマ映画論』の睦月と申します。
たしかに手塚さんの漫画を実写化への熱意、その努力は
認めてあげたいですね。
公開当時は、原作ファンからもかなりいろんな反応が
あった作品のようですが、手塚漫画ということに
こだわらずに観る分にはまあまあ普通に楽しめる1作という
感じでした。
続編がありそうな雰囲気でしたが・・・・
果たしてどうなるんでしょうね。
では今後ともどうぞよろしくお願いいたします♪
投稿: 睦月 | 2008/01/22 15:09
くまんちゅう様,いらっしゃいませ.
小生は柴咲コウが好きですから(笑)あまり気になりませんでした.メイクはともかく,演技的にがんばって男の子っぽくしてましたけどね.
またぜひお越し下さい.
投稿: ほんやら堂 | 2008/01/28 21:33
睦月様,今晩は.
この映画,制作者の意図と原作の手塚漫画へのファンの思いがいろいろぶつかり合った映画だと思います.
でも漫画を実写にするのですから,大概のことは大目に見るべきです.僕は実写版の「鉄腕アトム」を見た世代ですから,その辺は太っ腹です(笑).
それより妻夫木,芝崎,中井の俳優陣ががんばったことを評価したいと思います.
投稿: ほんやら堂 | 2008/01/28 21:55