独断的映画感想文:愛の流刑地
日記:2008年2月某日
映画「愛の流刑地」を見る.
2006年.監督:鶴橋康夫.
出演: 豊川悦司(村尾菊治),寺島しのぶ(入江冬香),長谷川京子(織部美雪),仲村トオル(入江徹),佐藤浩市(脇田俊正),陣内孝則(北岡文弥),浅田美代子(魚住祥子),佐々木蔵之介(稲葉喜重),貫地谷しほり(村尾高子), 松重豊(関口重和),本田博太郎(久世泰西),余貴美子(菊池麻子),富司純子(木村文江),津川雅彦(中瀬宏).
映画はその冒頭,激しいベッドシーンから冬香の死に至るシーンで始まる.
スランプ中のベストセラー作家村尾と冬香の不倫の恋は,思いがけない冬香の死で終わり,後には殺人か嘱託殺人か過失致死かを問う長い裁判が続く….
渡辺淳一の小説は好きではないし興味もない(ファンの方ごめんなさい).
この映画を見たのは先に見た同じ共演者の「やわらかい生活」の印象が良かったからだ.
しかしこの映画は典型的な官能メロドラマ,僕のタイプではなかった.得るものは何もない.寺島しのぶや豊川悦司という俳優を(良い演技をしていたけれど)こういう映画で消費して欲しくないと思った.
色情狂で三流TVレポーターとしか見えない女性検事も受け入れ難い.昼メロ特有の感傷的音楽もうっとうしく聞き苦しい.
良い点はガラスに映った景色や人の表情を巧みに撮し込んだ映像か.京都の寺の古木に雨のしたたる映像も美しかった.
そう思って見ていたら,最後に富司純子が出てきたとたん,映画は一変した.緊張感あふれた画面は見違えるようだ.
富司純子が出てから最後までの15分間ほどが映画というものだったのではないか.後はその長い前置きであった.
富司純子に免じて★★(★5個が満点)
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