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2008/03/04

独断的映画感想文:トゥモロー・ワールド

日記:2008年3月某日
映画「トゥモロー・ワールド」を見る.1
2006年.監督:アルフォンソ・キュアロン.
出演: クライヴ・オーウェン(セオ・ファロン),ジュリアン・ムーア(ジュリアン・テイラー),マイケル・ケイン(ジャスパー・パルマー),キウェテル・イジョフォー(ルーク),チャーリー・ハナム(パトリック),クレア=ホープ・アシティ(キー),パム・フェリス(ミリアム),ダニー・ヒューストン(ナイジェル),ピーター・ミュラン(シド).
2027年,原因不明のまま人類に子供が生まれなくなってから18年が経過,希望を失った世界は暴力と無秩序に覆われている.
イギリスでは国境を閉鎖,軍による不法入国者の容赦ない取り締まりで辛うじて秩序を維持しているが,市街ではテロが頻発している.3
エネルギー省の役人セオはある日,元の妻ジュリアンが率いる反政府組織FISHに拉致される.
FISHはセオに,黒人の少女キーをヒューマン・プロジェクトという組織に送り届けるための,英国内の通行証の入手を求める.
その求めに応じ通行証を手に入れたセオはジュリアン,キー等と行動を共にするが,彼らの車は反政府組織に襲われジュリアンは射殺される.FISHのアジトに着いたセオは,キーが妊娠していることを知る.
妊婦キーを巡る陰謀の渦に,セオも巻き込まれていた….2
近未来SFだが,物語は主人公の視線に沿った映像で記述され,リアルで切実な感覚が呼び起こされる.
たとえば主人公が街角で見かける逮捕され,あるいは射殺される不法入国者たち.歩道に並べられて横たわる死者は,ナチスに街頭で撃ち殺されたユダヤ人たちを思い起こさせる.
希望を失い暴徒化した人々,その中を誰が味方で誰が敵かも分からず逃避行を続けるセオとキーたち.
終盤の,蜂起したFISHと政府軍の市街戦の中を逃亡するサスペンスフルなシーンは,主人公と共に息苦しくなるほどだ.
長回しを効果的に使った緊張感あふれる映像,新生児の泣き声に瞬間差し伸べられる人々の手の象徴的なシーン等,見応えあり.4
一見の価値ある映画.★★★★☆(★5個が満点)
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コメント

こんばんは♪
TBありがとうございます!
どうにもココログとシーサーは相性が悪いようで、TBが送れないのでコメントにて失礼を。
静かに且つ確実に滅んでいく人類の絶望感と遣る瀬無さが非常に良く出ていた作品でしたねぇ。さりげないワンカットでの見せ場も上手かったですし。

投稿: たお | 2008/03/05 20:20

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» 127.トゥモロー・ワールド [レザボアCATs]
2027年、子供が誕生しなくなって18年経っていた。人類が生殖能力というものを失って、一気に終わりを迎えるのでなく、少しづつ死に向かっていく、という感じ、それが、とてもリアリティのある描写をされている。そこが、逆にとても恐ろしい感じがする。最後は、とても感動....... [続きを読む]

受信: 2008/03/05 11:33

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