独断的映画感想文:人のセックスを笑うな
日記:2008年3月某日
映画「人のセックスを笑うな」を見る.
2007年.監督:井口奈己.
出演: 永作博美(ユリ),松山ケンイチ(みるめ),蒼井優(えんちゃん),忍成修吾(堂本),あがた森魚(猪熊さん),温水洋一(山田先生),桂春團治(じいちゃん).
みるめとえんちゃん,堂本は美術学校の同級生.ある日車で拾った女性は,学校の新任の講師ユリだった.
彼女の研究室に入り浸るようになったみるめ,ある日彼女にモデルにならないかと誘われそのアトリエに連れ込まれる.そこで言われるままに裸になったみるめは,彼女と関係を持った.
ユリに夢中になったみるめは,えんちゃんがやきもきするのも構わず彼女のアトリエに通う.
ある日ユリが休講したとき,その自宅を訪ねたみるめは,彼を歓待してくれた初老のおじさんがユリの夫と知って仰天する….
というわけで展開する4人の男女の恋物語.
この映画を見たいと思った最大の要因は,主演の3人の演技にある.
一方この映画の最大の特徴は,繰り返し使用される長回しと冗長性のあるカメラワークであろう.
そのために俳優の演技が時に素のままに見えるときがあって,それが受け入れ難かった.
蒼井優の巧みな演技は,良く18,9歳の少女の恋心を表現していると思えた(もっとも,その少女像は,今時の女性としては多少幼い感じもしたが).
永作演じるユリは,ほぼ永作のキャラクターそのままであろう.
松山ケンイチにはもう少し違うものを期待していたが,やや当て外れ.初老のおじさん・あがた森魚が懐かしかった.
映画全体としては長すぎる.特にラストシーン,みるめが屋上でうろうろしているシーンは,あまりに冗長で苛立たしかった(その下の校庭で堂本とえんちゃんが立ち話しているシーンは良かったのに).
期待のし過ぎもあったか.★★★☆(★5個が満点)
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コメント
ほんやら堂さん、こんにちは^^
TB、ありがとうございましたm(__)m
原作もそうでしたが、映画は更に他人の恋愛模様を興味なく、そして仕方なく覗いた感じでした。映画では原作よりえんちゃんが色濃く描かれており、そのえんちゃんを演じる優ちゃんの個性が逆に光りすぎていました。感想でも書いたのですが永作博美ちゃんは脇の方がずっと彼女の色が出ていいと思いました。タイトルだけで観に来たオッサンたちはみんな夢の中でしたね(笑)
投稿: cyaz | 2008/03/05 08:22
ほんやら堂さま、こんにちは。拙記事にTBをありがとうございました。
お返しをしたいのですが、最近ココログさんへのTBが不調となっており、届かないようです。
すみません!
この映画、確かに尺が長かったですね。
役者さんたちの自然な演技が印象的でした。
URLを貼り付けさせて下さい。ではでは。
http://thinkingdays.blog42.fc2.com/blog-entry-395.html
投稿: 真紅 | 2008/03/05 09:19
cyaz様,コメント有り難うございます.
長回しの中での永作と松ケン君のふざけっこ,松ケン君は本気で永作にいかれたのではないかと思えました.
それに比べると蒼井優の演技は見応えがありました.忍成くんにキスされたシーン,二人の気持ちの切なさが印象的でした.
投稿: ほんやら堂 | 2008/03/07 22:03
真紅様,コメント有り難うございました.
ココログからは最近TBは割に入っている感じです.申し訳ないですね.
好きな3人の俳優のそれぞれの演技が楽しめた作品でした.やはり蒼井優が一番しっくりきた感じでした.
投稿: ほんやら堂 | 2008/03/07 22:07