独断的映画感想文:グッド・シェパード
日記:2008年6月某日
映画「グッド・シェパード」を見る.
2006年.監督:ロバート・デ・ニーロ.
出演:マット・デイモン(エドワード・ウィルソン),アンジェリーナ・ジョリー(クローバー),アレック・ボールドウィン(サム・ミュラッハ),タミー・ブランチャード(ローラ),ビリー・クラダップ(アーチ・カミングス),ロバート・デ・ニーロ(ビル・サリヴァン将軍),ケア・デュリア(ラッセル上院議員),マイケル・ガンボン(フレデリックス教授),マルティナ・ゲデック(ハンナ・シラー),ウィリアム・ハート(フィリップ・アレン),ティモシー・ハットン(トーマス・ウィルソン),リー・ペイス(リチャード・ヘイズ),ジョー・ペシ(ジョゼフ・パルミ),ジョン・タートゥーロ(レイ・ブロッコ),ジョン・セッションズ(ヴァレンティン・ミロノフ),エディ・レッドメイン(エドワード・ウィルソン・ジュニア),オレグ・ステファン(ユリシーズ/スタス・シヤンコ),ガブリエル・マクト(ジョン・ラッセル・ジュニア).
1961年.CIAの指揮・支援の下,キューバ侵攻を試みる亡命勢力,しかしその攻撃は惨めな失敗に終わる(ビッグス湾事件).
その直後,作戦を担当したCIAのエドワード・ウィルソンの元に写真とテープが送られてくる.
ベッドで抱き合う男女の粒子の粗い写真,その睦言と思われる録音テープ.エドワードはその解析を部下に命じる.
第2次大戦開戦前,エール大学在学中だったエドワードはFBIの捜査員から接触を受け,ナチス支持者と思われる指導教授のフレデリックスの身辺を洗うことを引き受ける.
このことをきっかけにエドワードは戦略事務局(OSS)に勤め,戦後は創設されたCIAに移り諜報活動に専念することになる.
この間,エドワードは聾者であるローラと恋仲になるが,妊娠させたラッセル上院議員の娘クローバーと結婚し一児をもうける.
映画はその後諜報活動に没頭するエドワードが,ロンドンに赴任し長く妻子と別離すること,ローラと再会するが彼女との逢い引きが撮影されクローバーに送られること,ソ連のスパイとのやりとりや,かけがえのない部下ブロッコを獲得すること等を描きながら,61年の事件の謎の解明をかぶせて物語を進めていく.
CIAの創設という歴史上の出来事と,その創設に関わったエドワードの家族がたどった運命を描く大作,重厚な画面の作りとマット・デイモン,アンジェリーナ・ジョリーの熱演は評価できる.
しかしこの映画は僕は楽しめなかった.
それはひとえにCIAと,その創設メンバー達に典型なアメリカのエリートの世界に全く興味がない(と言うよりは敵意しか感じない)からだ.
ボーンズメンと言う存在も知らなかった(ボーンズメンはエール大学の4年生から選ばれる,1832年創設の秘密結社スカル・アンド・ボーンズのメンバーとのこと).映画にはたびたびボーンズメンの集まりが出てくるが,何のことか分からない.
マット・デイモンの演技は良かったが魅力は感じなかった.
見終わって気づいたが何と167分の長尺,最後まで重苦しく救いのない,好きになれない映画だった.まあこんな感想アップしない方が良かったんでしょうね.ちなみに題名は「良き牧者」の意味.
★★(★5個が満点)
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