独断的映画感想文:パーフェクト・ストレンジャー
日記:2008年9月某日
映画「パーフェクト・ストレンジャー」を見る.
2007年.監督:ジェームズ・フォーリー.
出演:ハル・ベリー(ロウィーナ),ブルース・ウィリス(ハリソン・ヒル),ジョヴァンニ・リビシ(マイルズ), ゲイリー・ドゥーダン(キャメロン),クレア・ルイス,リチャード・ポートナウ,ニッキー・エイコックス,フロレンシア・ロザーノ,ハイジ・クラム,ポーラ・ミランダ,タマラ・フェルドマン.
6ヶ月間かけて上院議員のスキャンダルを暴く記事をものにしたロウィーナだが,新聞社に圧力がかかり記事は没,彼女は憤然と記者を辞める.
その頃幼なじみの女性が死体で発見された.彼女は死の直前ロウィーナに会い,広告業界の大立て者ハリソン・ヒルといい仲になったと言っていた.
女好きのヒルは恐妻家,スキャンダルのにおいを感じ取ったロウィーナはその広告社に派遣として雇われ,内偵を始めるが….
美貌のハル・ベリーと貫禄のブルース・ウィリスという取り合わせはそれなりに見応えがあったが,この映画は何とも期待を外すことにかけては一級品である.
ここからはネタバレになるけど,例えば最初の方で,まずい画面が出たままコンピュータがフリーズしたときヒルが近づいてくるので,机の下でハイヒールでコンセントを抜こうとじたばたする場面.なぜモニターの電源をちょいと切らないのか疑問である.
ヒルの部屋に忍び込んで彼のコンピュータにアクセスしようとしてあっさり見つかってしまう場面も,あまりに工夫が無くてあきれてしまう.
その後も同様の,腰砕けのサスペンスと言うべき展開.それでも最後まで引っ張られたのは,ラスト7分11秒になるととんでもない真相があるらしいというキャッチに騙されたからで,それがまたお粗末.
マイルズという男は台所で向こうを向いている女性に向かって丸腰で脅しをかけるという,信じられない馬鹿で,その報いを受けることになるのだが,このシーンにも呆れ果てた.
思わせぶりな展開がことごとく裏切られる中途半端な映画として,記憶されるだろう.
★☆(★5個が満点)
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