独断的映画感想文:NEXT ネクスト
日記:2008年10月某日
映画「NEXT ネクスト」を見る.
2007年.監督:リー・タマホリ.
出演: ニコラス・ケイジ(製作も)(クリス・ジョンソン),ジュリアン・ムーア(カリー・フェリス),ジェシカ・ビール(リズ),トーマス・クレッチマン(スミス),トリー・キトルズ(キャバノー),ピーター・フォーク(アーヴ).
2分先の自分に関わる事柄が見えるという特殊能力を持つ男,クリス.彼はある女のイメージを見ていて,その女が自分の運命の女だと感じている.
ところがこの女性に限って未来の何時頃のイメージなのかが判らない.クリスはそのイメージの示す僅かな手がかりから,彼女に巡り会おうとする.
一方かねてからクリスの特殊能力に目をつけていたFBIは,折しも起こった核弾頭盗難事件に彼を動員すべく係官を派遣する.
というわけでクリスと,未来の恋人リズを巻き込んだFBI,敵側エージェントとの闘いを描くサスペンス.
なかなかテンポの良い映画,クリスの特殊能力をうまくアクションに組み込んでいる.
しかしこの映画はいくつかの点で腑に落ちないものがある.
ネタ晴らしになるかも知れないが,この映画は「と思ったら夢でした」を使っている点がまず腑に落ちない.小説でも映画でも「と思ったら夢でした」は基本的にルール違反だと思うからだ.
次に,ニコラス・ケイジという人が,見も知らぬ女性を一目で深い仲になるまで魅了するキャラクターである,ということが腑に落ちない.これはいくら何でも無理がないだろうか.
もう一つは,たった2分先しか見えないクリスが,核爆弾のテロリスト捜索の切り札だと主張するカリーの主張が腑に落ちない.そんなことはないんじゃない,という思いは映画自身の中で証明されてしまった.
一体クリスの能力を捜査にどう使うつもりだったのだろうか??
隙だらけの映画だが,まあ見ているうちは何とか楽しめます.
★★★(★5個が満点)
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