独断的映画感想文:落下の王国
日記:2008年10月某日
映画「落下の王国」を見る.
2006年.監督:ターセム.
出演:リー・ペイス(ロイ・ウォーカー/黒山賊),カティンカ・ウンタルー(アレクサンドリア),ジャスティン・ワデル(看護師エヴリン/エヴリン姫),ダニエル・カルタジローン(シンクレア/総督オウディアス),レオ・ビル(ダーウィン/病院職員),ショーン・ギルダー,ジュリアン・ブリーチ(霊者/オレンジ農園の使用人),マーカス・ウェズリー(オッタ・ベンガ/氷配達人),ロビン・スミス(ルイジ/片足の俳優仲間),ジットゥ・ヴェルマ(インド人/オレンジ農園の使用人),エミール・ホスティナ(アレクサンドリアの父/黒山賊).
映画のスタントで落下し重傷を負って入院しているロイは,オレンジの木から落ちて左腕を骨折して入院中のインド人の少女アレクサンドリアと友達になる.彼女は英語ができた.
ロイは思いつくまま彼女に冒険譚を物語るが,彼自身は恋人も主演俳優に奪われ,自殺を考えていた.ロイはそのためのモルヒネをアレクサンドリアに盗んでこさせようと,お話の続きを餌に彼女を調剤室に向かわせる.
その冒険譚を描く目にも鮮やかな叙事詩.
物語は,ロイ自身である黒山賊が総督オウディアスのためにダーウィン,オッタ・ベンガ,ルイジ,インド人らと絶海の孤島に置き去りにされたところから始まる….
映像の美しさと意表を突く展開,その豪華絢爛さがなんといってもこの映画の真骨頂.
冒険譚の背後にはロイの自殺願望という現実が進行しているのだが,物語はロイの創造力と少女の想像力が一体となって造りあげる別個の世界.
奇想天外な物語の随所に,子供に特有なユーモアがちりばめられ,観客は映画にしか提供できないその楽しさを満喫することができるだろう.世界24カ国でロケーション撮影した夢のような映像が目を奪う.
終盤,ロイの絶望から悲劇に向かって大きく進み始めた物語を,アレクサンドリアはハッピーエンドに変えることができるだろうか?映画の素晴らしさを堪能できる大人のためのファンタジア.
★★★★☆(★5個が満点)
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コメント
これすっごい良かったですよね~。出演者みんなに惚れました。
投稿: チュチュ姫 | 2008/11/03 21:51