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2008/12/01

独断的映画感想文:アメリカン・ギャングスター

日記:2008年11月某日
映画「アメリカン・ギャングスター」を見る004
2007年.監督:リドリー・スコット.
出演:デンゼル・ワシントン(フランク・ルーカス),ラッセル・クロウ(リッチー・ロバーツ),キウェテル・イジョフォー(ヒューイ・ルーカス),キューバ・グッディング・Jr(ニッキー・バーンズ),ジョシュ・ブローリン(トルーポ刑事),テッド・レヴィン(ルー・トバック地方検事),アーマンド・アサンテ(ドミニク・カッターノ),ジョン・オーティス(ジェイ・リヴェラ),ジョン・ホークス(フレディ・スピアマン),カーラ・グギーノ(ローリー・ロバーツ),RZA(モーゼス・ジョーンズ),ルビー・ディー(ママ・ルーカス).
1968年,黒人ギャングのボス・バンピーノが死去,その右腕を務めてきたフランクは後を継ぐ.
彼はベトナム戦争の進展に合わせ,軍を使った純度100%のヘロイン密輸のルート開拓に成功,ブルーマジックと名付けたそのヘロインはニューヨークの市場を席巻し,彼はマフィアにも卸す麻薬王として頭角を現す.
一方,ニュージャージーの刑事リッチーは潔癖な仕事ぶりから孤立していたが,検事にスカウトされエセックス郡の麻薬捜査班チーフに就任.ニューヨークの麻薬捜査班刑事トルーポに捜査を妨害されながら,次第にブルーマジックの卸元,フランクの存在を知るようになる….008
実話に基づく,リドリー・スコットの157分の長大作.
開始後2時間近くはフランクとリッチーは別個にそれぞれ描かれるが,二人が出会ってから最後までの30分間,物語は急展開を見せ終局になだれ込んでいく.それまでの淡々とした2人の描写と最後の展開のダイナミックスが素敵.
長尺ながらだれることは全くなく,中盤フランクが兄弟達をニューヨークに呼び出したその面前で,敵対する黒人ギャングと対決するシーン,終盤,銃を持って家を出ようとしたフランクに母親がびんたを張って阻止するシーンなど,印象的なシーンが有効に配置されている.
結局リッチーとフランクは,その「仕事」に掛ける熱情と厳しさでは,相通じるものがあったのかも知れない.
映画を通して,どちらかといえばフランクの方に感情移入してしまうのは,僕がラッセル・クロウよりはデンゼル・ワシントンが好きなせいかもしれない.001
「ゴッド・ファーザー」シリーズは言うに及ばず,「ロード・トゥ・パーディション」「グッド・フェローズ」「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ」等,アメリカのギャング映画には情緒的に印象深いものが少なくない.この映画もその系譜に繋がるか.
★★★☆(★5個が満点)
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投稿: 日本インターネット映画大賞スタッフ | 2008/12/18 14:01

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