独断的映画感想文:西の魔女が死んだ
日記:2009年4月某日
映画「西の魔女が死んだ」を見る.
2008年.監督:長崎俊一.
出演:サチ・パーカー(おばあちゃん),高橋真悠(まい),りょう(ママ),大森南朋(パパ),高橋克実 (郵便屋さん),木村祐一(ゲンジ).
中学生というがまだ幼さの残るまいは,登校拒否.父が単身赴任,母も仕事を持つため,まいは田舎の英国人のおばあちゃんに預けられる.
大好きなおばあちゃんとの田舎暮らしはまいにとって新鮮なもの,魔女の血を引くというおばあちゃんの話を聞いて自分にもその血が流れていると知ったまいは,おばあちゃんの指示に従い魔女修行を始める….
まだ幼年期といったまいが,思春期の荒海に乗り出していく成長の過程を描く.
その時期の押さえがたい自分の思い,言いようのない不安,死への恐怖.その一つ一つにおばあちゃんの助けで対応して行くまいの成長は,しかし同時におばあちゃんから独り立ちしていく過程でもある.
両親の同居に伴っておばあちゃんに別れを告げるまいは,無条件に「おばあちゃん大好き」と言えた幼年期のまいではなかった….
美しい自然の中で成長するまいを描くこの作品は,しかしおばあちゃんのまいへの言葉がそのまま大人の観客を癒す言葉でもある.
映画の最後で示されるまいとおばあちゃんの新しい関係は,爽やかな印象を観客に残すだろう.見て損はなし.
★★★★(★5個が満点)
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