独断的映画感想文:レッドクリフ Part I
日記:2009年4月某日
映画「レッドクリフ Part I」を見る.
2008年.監督:ジョン・ウー.
出演:トニー・レオン(周瑜),金城武(孔明),チャン・フォンイー(曹操),チャン・チェン(孫権),ヴィッキー・チャオ(尚香),フー・ジュン(趙雲),中村獅童(甘興(特別出演)),リン・チーリン(小喬),ユウ・ヨン(劉備),ホウ・ヨン(魯粛),バーサンジャプ(関羽),ザン・ジンシェン(張飛).
三国志のうち,赤壁の戦いを中心とした物語を前後2編で描く,その前編.
80万の曹操軍に攻め込まれた蜀の劉備は辛くも逃れ,軍師孔明は孫権との同盟を得んと自ら呉の朝廷に赴く.
孫権は同情を示すが,老臣達の反対で話は進まない.孔明は呉の将軍周瑜との親交を深め,周瑜の協力で呉・蜀の同盟が成立する….
赤壁の戦いの直前までを描く歴史スペクタクル.
冒頭から延々と続く戦闘シーンは,人がばたばたと殺されいささかヘビーな感じはするが,中盤,周兪が登場する辺りからは,全体としての映画のバランスは良くなる.
特に周瑜と孔明を演ずる両俳優が宜しい.トニー・レオンは周瑜の人格を感じさせる味わいのある演技,また金城武も爽やかな軍師を演じて好印象.
「特別出演」(何が特別出演なのかは分からないが)の中村獅童君も頑張っている.
ところでこの映画は「三国志」の映画化というが,受けた印象はむしろ「三国志演義」の映画化というべきではないか.そう考えれば,劉備軍の関羽,張飛のばったばったと敵をなぎ倒す活躍も違和感は特にない.
八卦の陣の描き方などは,いささかギリシャ・ローマ史劇みたいで可笑しかったが.
女優では絶世の美女小喬の夫・周瑜への愛情あふれる姿と,孫権のじゃじゃ馬の妹・尚香の対比が印象的だった.
スペクタクルシーンも出来は良く,見て損は無し.
★★★★(★5個が満点)
人気ブログランキングへ
コメント