独断的映画感想文:レッドクリフ Part II ―未来への最終決戦―
日記:2009年5月某日
映画「レッドクリフ Part II ―未来への最終決戦―」を見る.
2009年.監督:ジョン・ウー.
出演:トニー・レオン(周瑜),金城武(孔明),チャン・フォンイー(曹操),チャン・チェン(孫権),ヴィッキー・チャオ(尚香),フー・ジュン(趙雲),中村獅童(甘興)(特別出演)),リン・チーリン(小喬),ユウ・ヨン(劉備),ホウ・ヨン(魯粛),トン・ダーウェイ(孫叔材),ソン・ジア(驪姫),バーサンジャプ(関羽),ザン・ジンシェン(張飛),チャン・サン(黄蓋).
三国志の最大の山場,赤壁の闘いを2部作で描くそのPart2.
80万の大群で赤壁に攻め込んだ曹操軍に対し,5万で迎え撃つ劉備・孫権の連合軍.孫権の妹尚香は兵卒に身をやつして曹操軍に入り込みその陣構えを探る.
一方曹操軍には疫病が発生,曹操はその兵の死骸を船で対岸の劉備・孫権の陣へ送りつける.このため疫病は陣中に拡がり,堪りかねた劉備軍は撤兵を決意する.
孤立した孫権軍の大都督・周瑜は,残留した孔明と共に,10万の矢の調達と敵陣の水軍の指揮官の無力化に取り組む….
このあたりまでが前半で,後半は熟し切った戦機の中,決戦のタイミングを計る双方の駆け引きと,遂に切って落とされる赤壁の闘いを描く.
終盤の決戦のスペクタクルには,ただ身を任せて堪能するだけである.「ロード・オブ・ザ・リング」を思い起こさせる激しい戦闘スペクタクルだが,こちらの物語は人間対人間の闘いなので,敵味方間の人間のエピソードがまた印象的.
物語としては,決戦直前に孫権軍の将兵に尚香が雑煮を振る舞うシーン,その前夜に周瑜の愛妻小喬が単身敵陣に向かったことを知った将兵が大都督・周瑜を気遣い餅を一つずつ差し出す.その餅を一呑みに平らげて周瑜が勝利を誓う場面は感動的だ.
役者は皆それぞれに存在感があって見応えあり.長い映画を一気に見た.
エピローグも爽やかで,一見の価値あり.
★★★★☆(★5個が満点)
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