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2009/06/13

独断的映画感想文:ある光

日記:2009年6月某日
映画「ある光」を見る.3
2009年.監督・脚本・編集:高橋明大.
出演:足立智充(柚原卓人),柳沢茂樹(田伏悠),稲毛礼子(出口栞),上村 聡(南雲宗介),ホナガヨウコ(白石涼子),鈴木将一朗(蓼科富士夫),岸建太朗(会田繁),松永大輔(深町研二),渡邊 優(碓井英則),南波典子(野口文枝),宇野祥平(梶陸夫),笠木 泉(出口依子),戸田昌宏(出口真之).挿入歌『 マーガレット 』 THE YOUNG GROUP.
女とのいざこざに切れた男の無差別殺人で命を落とした出口栞.
その恋人田伏悠は彼女の死を受け入れ難く,その骨を口にすることで肉体を一体化しようと図る.
二人の大学時代からの友人で失職中の柚原卓人は,栞の死の現場に居合わせたが,事件後体の変調に気づく.4
栞の勤務していた出版社に出入りして彼女を見知っていたフリーライター南雲は,彼女の死を巡る状況を取材する.
栞の実の兄で小学校教師の真之は,不登校の宏の自宅を訪れる.彼は共稼ぎですれ違うことの多い妻依子との間の違和感を意識している.
宏の母文枝は,徘徊者に対して組織された自警団への参加要請に,違和感を表明する….
個人と家族,社会と個人の間の違和感,理解し合えない状況,それが生み出す悲劇的な結果を描く群像劇.
冒頭から緊張感にあふれた,共通のテンポで進む群像劇の展開が素晴らしい.2
特に,「犯人」と女の携帯の会話から始まるシークエンスの緊張感.暗転後挿入歌が流れ葬列が描かれるシーンの哀切感.主人公二人の痛切な喪失感の,それぞれの表現が心に残る.
時制を相前後しながら展開される群像劇は,解決ではなくカタストロフでもない不思議な(しかし明るい)結末に向け進行していく.
エピローグでの光あふれるシーン.「ある光」とは「光あれ」のことであったか?
一見の価値あり.
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