独断的映画感想文:ペイルライダー
日記:2009年7月某日
映画「ペイルライダー」を見る.
1985年.監督:クリント・イーストウッド.
出演:クリント・イーストウッド,マイケル・モリアーティ,キャリー・スノッドグレス,シドニー・ペニー,リチャード・キール,クリストファー・ペン,リチャード・ダイサート,ダグ・マクグラス,ジョン・ラッセル,チャールズ・ハラハン,マーヴィン・J・マッキンタイア.
冒頭,山を越えて馬を駆ってくる十数人の男達.
彼らは山間のカーボン渓谷で金採掘に従事する村を襲い,牛と飼い犬を射殺,家やキャンプを破壊して去っていく.
襲った男達は大規模に金採掘を営むラフッド家の手下達,唯一独自の採掘権を保持しているカーボン渓谷への嫌がらせである.
渓谷の住人ハルは町に資材調達に行くが,ラフッド家の部下に捕まり袋だたきにされる.そこに通りかかった流れ者の男が逆にラフッドの手下達を叩きのめし,ハルと共に渓谷に帰ってそこに逗留することになる.
男は実は牧師だった.
渓谷の住人はこの腕っ節の強い牧師のもとに団結して,ラフッド一家に当たろうと考える….
「ペイルライダー」とは黙示録に出る4騎士のうちの,青ざめた馬に乗る「死」のことを言う.
まさにラフッド一家にとっては「死」そのものであるこの牧師の登場は,パターン的には「シェーン」のそれと近いだろう.15歳の少女メイガンや,その母親サラとの交流も,「シェーン」を思わせる.
違うのは正義の味方が牧師でかつガンマンであったというところか.その牧師の背中には多数の銃弾の痕.ラストシーンで彼に射殺された保安官の背中の銃痕とダブるのは何を物語るのか.
ストーリー展開には多少整理のつかないものもあるが(サラとメイガンに対する「牧師」の態度にはいまいち納得できないものがある),ウエスタンとして一見の価値あり.
★★★☆(★5個が満点)
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