独断的映画感想文:K-20(TWENTY) 怪人二十面相・伝
日記:2009年8月某日
映画「K-20(TWENTY) 怪人二十面相・伝」を見る.
2008年.監督:佐藤嗣麻子.
出演:金城武(遠藤平吉),松たか子(羽柴葉子),國村隼(源治),高島礼子(菊子),本郷奏多(小林芳雄),益岡徹(浪越警部),今井悠貴(シンスケ),斎藤歩,木野花,飯田基祐,猫田直,藤本静,大堀こういち,高橋努,田鍋謙一郎,神戸浩,市野世龍,要潤,串田和美,嶋田久作,小日向文世,大滝秀治,松重豊,鹿賀丈史(謎の紳士),仲村トオル(明智小五郎).
太平洋戦争に踏み切らなかった大日本帝国の1949年という設定で,身分の固定した格差社会での明智対怪人二十面相を描く.
冒頭,無線送電機テスラの模型が怪人二十面相に奪われるシーンからスタート.男爵明智と小林助手,明智の婚約者・公爵令嬢葉子が登場.
一方サーカスの人気軽業師遠藤平吉は,謎の人物の依頼で明智と葉子の婚約の写真を撮るため財閥ビルの最上階に潜入,シャッターを押すがそれはビルに仕掛けられた爆薬の起爆装置だった.
怪人二十面相として逮捕された平吉は,しかしサーカスの先輩源治とその仲間の泥棒達の協力で脱出に成功,源治の元で街を縦横に駆けめぐる修行を積み.怪人二十面相と対決を期す.
ある日ウエディングドレスを試着中の葉子が怪人二十面相に襲われたのを目撃した平吉は彼女を救い,友人となる.自分の無実をはらすため,二十面相より先にテスラ装置の謎を解こうとする平吉達と協力する葉子,明智と小林,二十面相の三つどもえの戦いが繰り広げられるが….
格差社会の貧民対華族等支配階級にはっきり分かれた状況で,少年探偵団が明確に後者の手先であるという設定が,少年探偵団ファンにはちょっと辛いところである.
それはさておき,スパイダーマンのぱくりとしか思えない平吉の活躍や,掃き溜めに鶴状態の葉子の類型的なお嬢様ぶりが,結構楽しくて好印象.
アクションや(平吉を最後の土壇場で葉子が救うシーンなど)CGもそれなりに楽しめた.
細かいことを言えば突っ込むところは多いし(葉子を二十面相が襲うシーンは,よく考えれば何の必然性もないことが分かるetc),ここはこうすればもっと良いのに,というところもあるが,金城武と松たか子が魅力的で宜しい.
葉子の入浴姿を目の当たりにして平吉と源治が単純に鼻血を垂らすという微笑ましいネタが可笑しい.見て損は無し.
★★★☆(★5個が満点)
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