独断的映画感想文:007/慰めの報酬
日記:2009年9月某日
映画「007/慰めの報酬」を見る.
2008年.監督:マーク・フォースター.
出演:ダニエル・クレイグ(ジェームズ・ボンド),オルガ・キュリレンコ(カミーユ),マチュー・アマルリック(ドミニク・グリーン),ジュディ・デンチ(M),ジェフリー・ライト(フィリックス・レイター),ジェマ・アータートン(フィールズ),イェスパー・クリステンセン(ミスター・ホワイト),デヴィッド・ハーバー(ビーム),アナトール・トーブマン(エルヴィス),ロシー・キニア(タナー),ジャンカルロ・ジャンニーニ(マティス).
ダニエル・クレイグの007第2作.
前作の1時間後から本作はスタートしているということらしい.のっけから渋滞したヘアピンの山道を縫うすさまじいスピードのカーチェイス,敵を片付けアジトに帰還した車のトランクからは,ル・シッフル一味のホワイトが転がり出る.
ところがアジトでホワイトを尋問中,同僚のミッチェルが銃を乱射,これも凄まじいアクションで追い詰め射殺するボンドだが,ホワイトは忽然と姿を消していた.
ル・シッフルに渡った紙幣の使用からポルトー・プランスのホテル在住の男が浮かぶ.
ボンドは現地に急行,ホテルを訪れるが男と格闘となり男を刺殺.そこに訪れた女性カミーユを追ううち,環境保護を隠れ蓑に活動する組織の男ドミニクが浮かぶ.
ドミニクはボリビアの次期大統領候補と接触しつつボリビアの資源を手中にしようと活動しているらしい….
本作の特徴は,前作との密接な関係,ますますヒートアップするアクション,復讐心に燃え敵を殺しまくるボンド,と言えようか.
タキシードを着こなし,女性相手にドライ・マーティニを飲むおしゃれなボンドはどこに行ったのだ?
とは言え,ダニエル・クレイグのボンドはこれはこれで嫌いではない.ヴェスパーとの間に生まれた感情を整理しきれないまま,同じ復讐心から活動するカミーユと行動を共にするボンドの緊張感は,それなりに共感できる.
前作でもボンドと共同行動を取ったマティス(ジャンカルロ・ジャンニーニが良かった)が,ボンドに「もうヴェスパーを許してやれ.そして自分も許してやれ」と囁くシーンは印象的である.
映画全体はアクションに圧倒され,話の詳細が今ひとつ理解できないし,アクション慣れして途中中だるみの感もあった.
何より,このままアクションと緊張感をエスカレートしていく訳には行くまい.次回作はどうなるのか,が気がかりな★★★★(★5個が満点)
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