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2010/01/13

独断的映画感想文:重力ピエロ

日記:2010年1月某日
映画「重力ピエロ」を見る.2
2009年.監督:森淳一.
出演:加瀬亮(奥野泉水),岡田将生(奥野春),小日向文世(奥野正志),吉高由里子(夏子),岡田義徳(山内),渡部篤郎(葛城由紀夫),鈴木京香(奥野梨江子).
伊坂幸太郎の原作は未読.ネタバレあります.
泉水と春は似たところのない仲良し兄弟.
泉水は引っ込みがちの院生でバイオサイエンスを研究している.春は行動力のありすぎるイケメンの高校生.
二人の住む街に,このところ連続放火事件が発生,バイトでグラフィティアートの落書き消しをしている春は,落書きアートの発生現場と放火現場が近いことに気付き,泉水を誘って夜の街に見張りに出た….5_2
映画は,落書きアートに描かれる言葉の頭文字がDNAを構成する4つのアミノ酸を示すAGCTであること等の謎解きを進める一方,彼らの事故で亡くなった母親が24年前にレイプ犯に襲われ,その後春が生まれたこと等を明らかにしていく.
極めて仲の良い彼ら家族の出生の秘密と,連続放火の謎はどこで交わるのか….
この映画の良いところは,如何にも映画らしい丁寧な画面作りとキャスティングであろう.
特に兄弟二人を演ずる加瀬亮・岡田将生の二人は,はまり役である.鈴木京香,渡部篤郎(この人物像は極めて異常で腹立たしいが,それなりに理解できる)も良い.1
小日向文世は,と言うより奥野正という人物は,いささか不思議な人物である.
この映画のテーマというべき家族の緊密な結びつきは,言わばこの人物が組織しているのである.その割には彼の観客から見える人物像は理解しがたい.
妻のレイプ後公務員を辞めて養蜂業を営むという,へんてこな設定は良しとしましょう(実際は養蜂業など仙台市に定住してできるとは思えないが).
レイプ後妊娠した妻に対し,その子を産み育てようと宣言するくだりは,どうも受け容れがたい.その是非以前に,余りに唐突でその論拠も何もないからだ.3
また,春が実際にしでかしたいろいろなことにも拘わらず,結末が「春が2階から落ちてきた」だけでほのぼのと終わっていくのも,理解しがたい.この映画は「と思ったら夢だった」というたぐいの映画なのだろうか?
それとも原作を読めばこの様々な疑問は解決するのだろうか?
放火事件と落書きアートを巡る謎解きの進行という前半の設定は,それなりに納得できたが,後半の構成にはついて行けなかった.というわけで★★☆(★5個が満点)
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