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2010/01/04

独断的映画感想文:オーストラリア

日記:2010年1月某日
映画「オーストラリア」を見る.08_2
2008年.監督:バズ・ラーマン.
出演:ニコール・キッドマン(レディ・サラ・アシュレイ,ヒュー・ジャックマン(ドローヴァー),デヴィッド・ウェンハム(ニール・フレッチャー),ブライアン・ブラウン(キング・カーニー),ジャック・トンプソン(キプリング・フリン),デヴィッド・ガルピリル(キング・ジョージ),ブランドン・ウォルターズ(ナラ).
1939年のこと,英国の貴族レディ・サラ・アシュレイはオーストラリアの牧場に出かけたまま帰ってこない夫の元に行こうと現地に降り立つ.
迎えた男は牛追い(ドローヴァー)と称するカウボーイ.彼と共に2日かけて牧場に到着するが,夫は直前に暗殺されていた.
牧場を引き継ぐ覚悟をしたサラは,牧場の牛を盗んでは隣接する牧畜王カーニーに渡していたマネージャーのフレッチャーをクビにし,1500頭の牛の軍への納入に牧場の命運をかけるべく,ドローヴァーを雇い牧場を後にする….03
前半はカーニーに雇われ手段を選ばぬ妨害を仕掛けてくるフレッチャーと戦いつつ,如何に期日までに牛をダーウィンの港に届けるかを巡る展開,後半はカーニーまで殺し牧畜王として君臨するフレッチャー相手に,折しも日本軍の空襲下,サラとグローヴァーの挑む戦いを描く,3時間近い長編ドラマ.
02
その中心にいて物語の語り部であるのが,アボリジニと白人の混血である少年,ナラの存在である.
映画の冒頭に,この時期混血児を政府がアボリジニの親から強制的に引き離し,白人に奉仕する精神を叩き込むため隔離して育てた歴史があることが明らかにされる.そのことの正式な謝罪は2008年になって行われたという(このあたりのことについて個人的な独断をいえば,それ以前にハンティングによって(!!)タスマニア原住民を絶滅させ,今クジラを殺すなと日本漁船に攻撃を仕掛けてくる人々の無茶苦茶ぶりには,思うところあり.まあ,これも僕の差別と偏見かも知れませんが).
物語自体はかなり類型的で,最終局面ではサラ側の人は皆運良く助かるし,フレッチャー側は散々な目に遭うという,ご都合主義もある.10
しかしこの映画の構造はちょっと面白い.フレッチャーは3代にわたって牧場のマネージャーを務めた現場たたき上げ,これがサラにクビにされたのを機に牧畜王カーニーの腹心となり,その死後(フレッチャーが殺した後)はカーニーの娘と結婚してダーウィンの最高実力者となる.
一方れっきとした英国貴族であるサラは夫を亡くした後,かって黒人と結婚したことで白人仲間から爪弾きになっていたドローヴァーと愛人関係になり,更に白人とアボリジニのハーフ・ナラを引き取って子供同然に育てている.
1940年代の白豪主義と現代の人権意識の違いを考えても,この2人の位置関係は,白人から見てどういうことになるのだろうか.
その辺に思いをいたしつつ鑑賞.
類型的でご都合主義とは言っても,結末には感動したし感銘的なシーンも多数あった.ナラ役のブランドン・ウォルターズが素敵.見て損はない映画.
★★★☆(★5個が満点)
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