独断的映画感想文:それでも恋するバルセロナ
日記:2010年5月某日
映画「それでも恋するバルセロナ」を見る.
2009年.監督:ウッディ・アレン.
出演:ハビエル・バルデム(フアン・アントニオ),ペネロペ・クルス(マリア・エレーナ),スカーレット・ヨハンソン(クリスティーナ),パトリシア・クラークソン(ジュディ・ナッシュ),ケヴィン・ダン(マーク・ナッシュ),レベッカ・ホール(ヴィッキー),クリス・メッシーナ(ダグ).
実はウッディ・アレンの映画はこれが始めてである.
この監督の映画はたいてい予告編で恐れ入って,見るところまで行かなかった.
この映画は昔からあるパターンの現代版と見える.ヨーロッパの古い町を舞台に,自由で奥深いヨーロッパの芸術家と巡り会うアメリカの底の浅いインテリというパターン.
この映画では,アメリカの現代的かつ保守的な考えのおねーちゃん(ヴィッキー)と,同じくアメリカの現代的いけいけねーちゃん(クリスティーナ)のコンビが,スペインの画家ファン・アントニオにナンパされ,それぞれアメリカ人らしい葛藤を演じて恋愛沙汰の挙げ句無事母国に帰っていくという話.
それにヨーロッパ芸術系の申し子の様なエキセントリック・ねーちゃんマリア・エレーナが絡んで,恋愛での勝負はヨーロッパ組の圧勝という形.
更にこれに絡んでくるヴィッキーの亭主と来た日には,典型的なアメリカビジネスマンを演じて(損な役回りですね),観客を辟易させる.
このヨーロッパ対アメリカの図式は今に始まったことではないが,この映画でもペネロペ・クルスが他の2人を圧倒している.
日本人の僕から見れば,そういう図式のラブコメに見えるのだが,この映画はアメリカ人からはどう見えるのだろうか?
こういう映画にはアメリカの人が「自虐史観だ」と文句をつけないのだろうか?ウッディ・アレンの視点は僕にはどうもそう見えるのだが.
アメリカとヨーロッパの関係は度し難し.
★★★(★5個が満点)
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