独断的映画感想文:私がクマにキレた理由(わけ)
日記:2010年5月某日
映画「私がクマにキレた理由(わけ)」を見る.
2007年.監督:シャリ・スプリンガー・バーマン.
出演:スカーレット・ヨハンソン(アニー・ブラドック),ローラ・リニー(ミセスX),アリシア・キーズ(リネット),クリス・エヴァンス(ハーバード大生),ニコラス・リース・アート(グレイヤー),ドナ・マーフィ(ジュディ・ブラドック),ポール・ジアマッティ(ミスターX).
父のいないアニーは看護師の母の奮闘でようやく大学を卒業,就職活動に入るが最初の面接で大失敗.セントラル・パークで呆然としているとき,たまたま事故に遭いかけた少年グレイヤーを助ける.
その母ミセスXは彼女の名前をナニー(子守)と勘違いし,アニーはX家にナニーとして雇われる.
母には企業に就職したと嘘をつき,アニーは子守の仕事を始めるが,休みはなくグレイヤーはなつかない.X家の父親は仕事と浮気に夢中で家を顧みず,母親は夫の気を引くための自分磨きに夢中で子供はアニーに任せきり.
アニーとグレイヤーは次第に心を通わせる.
X家と同じアパートに住むハーバードのハンサム大学生とも友人になったのだが….
自分探し中のアニーの,ナニーとしての悪戦苦闘を描く.
ナニー達の言い分やマンハッタンのセレブ家庭の奥様方の言い分が紹介されていてなかなかに面白い.
ラブコメというよりは,アニーの成長物語だが,ちょっと垢抜けない普通の女性を等身大に演じるスカーレット・ヨハンソンが魅力的である.
アニーの決してめげずに奮闘する前向きなキャラクターも好印象.
格差社会アメリカの実態には吃驚するけれど,あまり悪い人が出てくる映画ではなく,エンディングも爽やかである.
特にアニーと同世代の女性には共感を呼ぶかもしれない.
原題「ナニーの日記」に比べ,邦題は凝りすぎである.クマというのは,ナニーの監視カメラを仕込んだテディベアのことなのだ.
★★★☆(★5個が満点)
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