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2010/08/17

独断的映画感想文:ヒトラーの贋札

日記:2010年8月某日
映画:「ヒトラーの贋札」を見る.1
2007年.監督:ステファン・ルツォヴィツキー.
出演:カール・マルコヴィクス(サロモン・ソロヴィッチ(サリー)),アウグスト・ディール(アドルフ・ブルガー),デーヴィト・シュトリーゾフ(フリードリヒ・ヘルツォーク),マリー・ボイマー(アグライア),ドロレス・チャップリン(カジノの令嬢),アウグスト・ツィルナー,マルティン・ブラムバッハ.
第2次大戦の欧州戦線の終戦直後,砂浜で海を眺める男.上着の背中には認識票をはぎ取った痕.
やがて男はホテルに現れ,鞄に詰めた現金で身なりを整えカジノに向かう.カジノで大金を儲けながら追憶にふける男….
贋札作りのサリーは,1936年ベルリンで逮捕され,ユダヤ人収容所に送られる.
将校等の肖像がを書いて生き延びたサリーは,第2次大戦末期ナチスがベルンハルト作戦という贋札作りを始めたとき呼び集められ,主にユダヤ人からなる様々な職種のチームを指揮して贋札作りに従事する.
彼らは清潔なベッドと食事,休日ありという破格の待遇を受けたが,贋札作りが失敗に終わったときは元の収容所に戻されることになっていた.2
彼らの努力の成果は現れ始めたが,一方贋札作りの成功はナチスの延命に手を貸すことになる.
印刷工ブルガーはサボタージュを主張,ナチスは作業の遅れに対し毎週作業員5人を銃殺すると脅し,サリー達は窮地に追い込まれる….
そのブルガーが書いた原作による物語.
サスペンスとしても面白く,またナチスとユダヤ人という極限状況の人間ドラマとしても印象的.
サリーのプロの職人としての技術や誇りと,犯罪者としての臨機応変な対応が,チームの危機を幾度も救う.
彼の一本芯の通った生き方が共感を呼ぶ(ブルガーのサボタージュを止めるよう説得する一方で,ブルガーを密告しようとする仲間の動きを許さない.結核にかかったコーリャの為に危険を冒して薬の調達を図る等).3
戦闘シーンは全くないが,これは紛れもない戦争映画だ.戦争のもたらす悲惨は計り知れず,その空しさは言う術がない.
ナチの腐りきった高官に比べ,犯罪者サリーの精神の崇高さが対照的だ.
★★★☆(★5個が満点)
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