« 独断的映画感想文:マイレージ、マイライフ | トップページ | 独断的映画感想文:サマーウォーズ »

2010/09/26

独断的映画感想文:今度は愛妻家

日記:2010年9月某日
映画「今度は愛妻家」を見る.02
2009年.監督:行定勲.
出演:豊川悦司(北見俊介),薬師丸ひろ子(北見さくら),水川あさみ(吉沢蘭子),濱田岳(古田誠),城田優(西田健人),井川遥(井川ゆり),石橋蓮司(原文太).
俊介はかってはアイドルの写真集等を撮っていたが,1年ほど前からは仕事を殆どしていない写真家.
妻のさくらはそんな彼に半ばさじを投げつつ,その健康を気遣う.
ある日俊介が女優志願の蘭子を自宅に連れ込んだことを知ったさくらは,箱根に一人で出かけてしまいそのまま帰ってこない.08
俊介はせいせいしたと当初は強がりを言っていたが,なかなか帰らないさくらに落ち着かない日々を送る….
という出だしで始まる物語.当初はコメディタッチで描かれその割にテンポが悪いなどと思っていると,中盤からは蘭子が俊介の弟子の誠とつきあい始め,更におかまの文ちゃんが登場,さくらと俊介の秘密が明らかになっていく後半はインパクトあるドラマが進行する.
元々は舞台劇として作られた作品らしく,登場人物同士の容赦なく感情を切り裂くような科白が飛び交うが,すべてが明らかになった後の終盤は情感あふれる結末となる.03
役者は薬師丸ひろ子,豊川悦司,石橋蓮司が素敵.薬師丸の演ずるさくらが実に愛くるしく,健康オタク的にかいがいしく俊介の面倒を見て甘えるのが印象的.これに対する豊川悦司が,どんなにさくらに甘えられても邪険にし自分勝手に振る舞い,そのくせさくらに依存し彼女なしでは仕事をする気も消え失せてしまう駄目男を,的確に演じている.
石橋蓮司はこのドラマのキーパースンで,彼が俊介・さくらとどういう関係にあるかがまさにポイントなのだが,その文太役を楽しそうに演じている.濱田岳もこの3人を相手に健闘.01

結局この映画は駄目男俊介のある種の自立の物語なのだが,中年男にとっては身にしみるお話である.
★★★☆(★5個が満点)
にほんブログ村 映画ブログへ
にほんブログ村 映画ブログ 映画評論・レビューへ
ブログランキング・にほんブログ村へ
人気ブログランキングへ


« 独断的映画感想文:マイレージ、マイライフ | トップページ | 独断的映画感想文:サマーウォーズ »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 独断的映画感想文:今度は愛妻家:

« 独断的映画感想文:マイレージ、マイライフ | トップページ | 独断的映画感想文:サマーウォーズ »