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2010/09/04

独断的映画感想文:新選組始末記

日記:2010年8月某日
映画「新選組始末記」を見る.1
1963年.監督:三隅研次.
出演:市川雷蔵(山崎蒸),藤村志保(志満),松本錦四郎(沖田総司),小林勝彦(谷三十郎),成田純一郎(楠小十郎),天知茂(土方歳三),若山富三郎(近藤勇),田崎潤(芹沢鴨).
幕末の京都,斬り合いの末相打ちとなった侍を目撃した山崎蒸.3
亡くなった侍の遺品を新選組に届け,近藤勇と出会う.
その人柄に魅せられた山崎は入隊を決意するが,恋人の医師志満は,新選組は壬生浪と蔑まれる殺人集団だと激しく反発する.
山崎はその剣の腕でみるみる頭角を現すが,隊は局長の芹沢鴨派と近藤勇をたてようとする土方俊三派との激しい闘争の中にあった….
剣をもって真っ直ぐに生きようとする山崎の,新選組における苦渋の活躍を,池田屋騒動を中心に描く時代劇.ほぼ原作通りに描かれている新選組の面々がそれぞれに個性的だ.
幕末は勤王佐幕開国攘夷を問わず,あらゆる諸党派が異様なエネルギーをもって活動した特別な時代だと思うが,その中でも新選組の激しい攻撃性,異常に厳しい隊内諸法度は特筆されるべきだろう.2
山崎蒸は,その中では比較的穏やかで偏りのない考えの持ち主であったと思われる.しかしその山崎も女性の医師である志満の目から見れば殺人集団の一員に過ぎず,二人の苦悩もまさにそこにある.
市川雷蔵,藤村志保共に見応え有り.痛快時代劇ではないところがこの作品の価値である.
★★★☆(★5個が満点)
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