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2010/11/15

独断的映画感想文:グリーン・ゾーン

日記:2010年11月某日
映画「グリーン・ゾーン」を見る.04
2010年.監督:ポール・グリーングラス.
出演:マット・デイモン(米国陸軍上級准尉/MET隊隊長 ロイ・ミラー), グレッグ・キニア(国防総省/情報局 クラーク・パウンドストーン), ブレンダン・グリーソン(CIA マーティン・ブラウン), エイミー・ライアン(ウォール・ストーリト・ジャーナル記者 ローリー・デイン), ハリド・アブダラ(フレディ),ジェイソン・アイザックス(米国陸軍少佐 ブリッグス).
イラク戦争でアメリカがバクダッドに侵攻した直後.「大量破壊兵器」の隠匿情報を追っているMET隊の隊長ミラー上級准尉は,兵器が全く発見されないことで,上部から示される隠匿情報への疑問を深めていた.
情報を提供する情報局のパウンドストーンの情報源「マジェラン」を追う記者デイン,同じく情報源を疑うCIAのブラウンと接触したミラーは,偶然摘発した旧イラク軍幹部の会合に出席していた元将軍を,情報源として追跡することになる….
この映画には疑問がいくつかありますね.02
そもそも,いくら独立的に動く兵器摘発部隊の准尉だとしても,部下丸ごと指揮命令系統から離れてCIAと連携して動くなどということがあり得るでしょうか.
部下だってそんな作戦についてくる訳がない(これは任務じゃないと言ってミラーの動きに反対する部下もいる).
映画の最後でミラーは自分の関わった事件の顛末をレポートするのだが,こんなレポートの公表を軍が認めるとも思えない.
アメリカ軍は中国やロシアとは違うぞ,ということをこの映画はアピールしたいのでしょうか.
それはともかく,ジェイソン・ボーン・シリーズをヒットさせたこの監督のスタイル,特に全編に亘り手持ちカメラの激しく切り替わるショットを多用するスピーディーな画面は見応え充分.05
また,破壊し尽くされたバクダッドの俯瞰シーンなどの映像は,良くできていると思う.
映画として見て損は無し.
イラク戦争については,嘘をついて他国を侵略した当の本人や,その忠実な盟友であった自公連立政権の元首相はじめ,責任を取るべき人が何の責任も取らないという現実の世界の方が,映画より遙かに問題がありますね.
★★★☆(★5個が満点)
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