独断的映画感想文:ラブリーボーン
日記:2010年12月某日
映画「ラブリーボーン」を見る.
2009年.監督:ピータージャクソン.
出演:マーク・ウォールバーグ(ジャック・サーモン),レイチェル・ワイズ(アビゲイル・サーモン),スーザン・サランドン(リン),スタンリー・トゥッチ(ミスター・ハーヴィ),マイケル・インペリオリ(レン・フェナマン刑事),シアーシャ・ローナン(スージー・サーモン),ローズ・マクアイヴァー(リンジー・サーモン),クリスチャン・トーマス・アシュデイル(バックリー・サーモン),リース・リッチー(レイ),キャロリン・ダンド(ルース),ジェイク・アベル,ニッキー・スーフー,トーマス・マッカーシー,アンドリュー・ジェームズ・アレン.
14歳のサーモン家の長女スーザンはカメラ好きな少女,夢はカメラマン.
あこがれの男子生徒,レイと初めて待ち合わせの約束をした日,近所に住むハーヴィに地下室に誘い込まれ惨殺される.
当初自分が殺されたことを知らぬまま街をさまよい家に帰るスーザン.しかし家族と話をすることも出来ず,さすらうままに現世と天国の中間から現世をかいま見る日々を過ごす.
警察の捜査は行き詰まり,父親は犯人探しに明け暮れ,母親はスーザンの死に直面できぬまま父親の行動について行けず遂に家を出る.その家族崩壊の状況をただ見守るスーザンだったが….
この映画は死者による復讐譚でもなければ,遺族による犯人捜査のミステリでもない.
死者スーザンは家族に何も働きかけることは出来ず,またそうしようともしない.彼女はただ家族が元に戻ること,犯人が明らかになることを願っているだけの様だ.
そしてもう一つの願いが彼女にはあって,それはレイとデートしてキスをすること.そのスーザンと現世の家族の状況を映画は併行して描いていく.
映画はある結実を迎えるが,その結果が観客にカタルシスを与えるかどうかは微妙なところ,肩すかしとも思える本筋の流れに不満を感じる人も恐らくいるだろう.
しかしそれよりこの映画は,14歳という思春期のさなかに殺され天国への途上のスーザンを演じる,シアーシャ・ローナンの清楚な美しさを見る映画というべきか.
その美しさは写真を見ていただければおわかりの通り.
★★★☆(★5個が満点)
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