独断的映画感想文:鬼火(追悼:原田芳雄)
日記:2003年7月某日
映画「鬼火」を見る.(ネタバレです)
1996年.監督:望月六郎.
原田芳雄,片岡礼子,哀川翔,北村一輝,奥田英二.
出所した殺し屋原田はム所仲間哀川の縁で奥田の運転手をする.
クラブでピアノを弾いていた片岡と付き合い始めるが,片岡はかって性の奴隷として弄ばれ,今はそれをネタにゆすられている男を殺したいと原田の協力を求める.
結局片岡はその男を殺しきれず,ネタの写真ごと男の車に火を放つが,男は弟の組長を通じて原田に復讐を仕掛けてくる.
この動きの周りで繰り広げられるやくざ同士の争いと裏切り.
原田を利用していただけとも見えた哀川が,結局原田のために奥田と対決し,原田も片岡と哀川のために男と弟を射殺するにいたる.
最終局面,逮捕されれば二度と娑婆には戻れない殺しの直前に,原田が片岡にピアノ演奏をせがみ,二人でプールで泳ぐシーンの美しさ,哀しさ.
出会い頭に標的の兄弟をものも言わず撃ち倒す原田の迫力.
緊張に満ちたカメラと美しい音楽も印象的である.原田芳雄の存在感,片岡礼子の美しさが際だつ,望月監督の佳作.
★★★★(★5個が満点)
(2003年7月に書いた感想です.原田芳雄氏のご冥福をお祈りいたします)
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