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2012/02/24

番外:独断的歌舞伎感想文:新橋演舞場2月大歌舞伎

日記:2012年2月某日
新橋演舞場2月大歌舞伎夜の部をみる.Shinbashi201202b
「一、御存 鈴ヶ森(すずがもり)」.
出演:幡随院長兵衛(吉右衛門),東海の勘蔵(彌十郎),北海の熊六(錦之助),飛脚早助(家橘),白井権八(勘三郎).
名台詞の応酬で有名な鈴ヶ森だが,僕には今ひとつこの芝居の良さが判らない.
白井権八がばったばったと雲助をなぎ倒すのが良いのか(雲助の切られ方には創意工夫がある様だが,そんなもの今の世の中ではギャグにもならない),幡随院長兵衛との出会いが素晴らしいのか(別にどきどきしませんでした),白井権八そのものが格好良いのか.
もう少し勉強しなくては.
吉右衛門の台詞回しは,さすがに格好良い.
「二、六代目中村勘九郎襲名披露 口上(こうじょう)」.
勘太郎改め勘九郎,幹部俳優出演.
口上はいつも面白いものだが,左団次が担当していた全体の調子を狂わす曝露話の役を,弥十郎が引き継いでいた様である.といっても弥十郎が勘三郎より年下だということが判った程度.
それより傑作だったのは,仁左衛門が中村小さん三の名前をど忘れして絶句したことで,隣の東蔵に聞いて何とか窮地を脱したが,後はしどろもどろで散々な出来.客席は大受けであった.
勘九郎の決意は聞いてて気持ちが良い.この俳優の応援をしなければという気分になった.
「三、新歌舞伎十八番の内 春興鏡獅子(しゅんきょうかがみじし)」.
小姓弥生後に獅子の精(勘太郎改め勘九郎),胡蝶の精(玉太郎),同(宜生),用人関口十太夫(亀蔵),家老渋井五左衛門(家橘).
僕には踊りの世界のことは全く判らないが,この1時間続く舞踊は,いったいどうやって創作され,ビデオもない時代をどのように今日まで受け継がれてきたのか,そこが僕にとっての謎である.
勘九郎の小姓弥生は,長身な上男顔の勘九郎にもかかわらず,高い緊張感で美しい娘踊りとして最期まで堪能した.
獅子に変身してからは,りりしいその姿にうっとり.勘九郎の気迫に圧倒された思い.
「四、ぢいさんばあさん」.
美濃部伊織(三津五郎),宮重久右衛門(扇雀),宮重久弥(巳之助),妻きく(新悟),戸谷主税(桂三),石井民之進(男女蔵),山田恵助(亀蔵),柳原小兵衛(秀調),下嶋甚右衛門(橋之助),伊織妻るん(福助).
この芝居は好きである.年をとってきてますます好きになった.
今回は三津五郎のじいさんが素晴らしい.
若いときも悪くなかったが,じいさんになってからの雰囲気が実に良い.これは好き嫌いだと思うが,こういうじいさんになりたいものである.
ばあさんの福助には,武士の妻で大名家の奥女中の筆頭取締りまでした女性の奥ゆかしさが,もう少し欲しかった.
満足して終演.


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