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2012年3月に作成された記事

2012/03/16

独断的映画感想文:探偵はBARにいる

日記:2012年3月某日
映画「探偵はBARにいる」を見る.Bar1
2011年.監督:橋本一.
出演: 大泉洋(探偵<俺>),松田龍平(高田),小雪(沙織),西田敏行(霧島敏夫),田口トモロヲ(松尾),波岡一喜(佐山),有薗芳記(田口幸平),竹下景子(近藤百合子),石橋蓮司(岩淵恭輔),松重豊(相田),高嶋政伸(<俺>を拉致した男),マギー(源ちゃん),安藤玉恵(峰子),榊英雄(スポーツバーのマスター),片桐竜次(桐原組組長),桝田徳寿(ケラーオオハタのマスター),カルメン・マキ(マキ),本宮泰風(岩淵貢),吉高由里子(近藤恵).
<俺>は,バー・ケラーオオハタを根城にする探偵.バイトで雇っている空手学生高田との名コンビで事件を解決していく.
いつもの様にバーで高田とオセロに興じていると,コンドウキョウコと名乗る女からの電話依頼が舞い込む.
気軽に引き受けたその仕事で危うく死にかけた<俺>.復讐に燃えた<俺>は独自調査に乗り出すが,調査線上に,かってやくざに殴られ殺された正義感ある実業家・霧島敏夫と,その妻で今はクラブのママ・沙織が浮かんでくる.Bar3
沙織の周りには<俺>を殺しかけたやくざの気配がするのだが….
テンポが良く,ギャグに満ちた映画だが,そのギャグが一定の質の良いレベルで持続するのが好ましい.
また,映画の冒頭から描かれるオセロ盤の黒と白,一方謎の女・沙織の衣装も白から黒へ,また最期にはウェディングドレスの白へと変遷する.こういった描写のセンスもなかなか宜しい.
エンディングテーマを歌わせたのがカルメン・マキというのも,そのカルメン・マキを冒頭のシーンで本人役で登場させるのも,昔のファンとしては嬉しい限り.Bar4
饒舌な大泉洋の<俺>と,寡黙な松田龍平の高田のコンビは一見の価値あり.思っていたより遙かに良い感じの映画だった.
★★★★(★5個が満点)
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独断的映画感想文:デイブレイカー

日記:2012年3月某日
映画「デイブレイカー」を見る.1
2009年.監督:マイケル・スピエリッグ,ピーター・スピエリッグ.
出演:イーサン・ホーク(エドワード・ダルトン),ウィレム・デフォー(ライオネル・コーマック),クローディア・カーヴァン(オードリー・ベネット),マイケル・ドーマン(フランキー・ダルトン),サム・ニール(チャールズ・ブロムリー),イザベル・ルーカス(アリソン・ブロムリー),ヴィンス・コロシモ(クリストファー・カルーソ).
2019年,人類の大半がバンパイアに変貌し,世界はバンパイアによる,昼夜逆転した社会となっている.
人間は捕らえられ血液採取所で飼育されるか,反体制分子として地下に潜っている.
しかし人類の急速な減少でバンパイアは食糧不足となり,人工血液の開発が急がれていた.更に,血を充分に摂取できないバンパイアはサブサイダーというモンスターとなり,バンパイアを襲っていた.
血液供給会社の研究員エドは,ある日車で事故を起こす.相手の車に乗っていたのは4人の人間だった.人間に同情的だったエドは,とっさに警察から彼等をかくまう.
その内の一員オードリーがやがてエドに接触してくる.オードリーの属するレジスタンスのリーダー・コーマックは,かってバンパイアだったと言う….
全体の設定はそれなりに面白いし,エリートだが気が弱く,人間に同情的なエドというキャラクターはそれなりに魅力的.2
オードリーやコーマックというレジスタンスのメンバーも印象的である.
しかし,とにかくこのオーストラリア人の兄弟監督描くバンパイアはグロテスク過ぎる.
血を吸うなんて生やさしいものではなく,血をがぶ飲みし勢い余って体をむさぼり,手足飛び頭ちぎれるという,これはとんでもないスプラッター映画である.
こんな事していたら,人類が滅び血が無くなるのは当たり前でしょう.
ゾンビものや狼男ものと比べ,バンパイアものはもう少しエレガントなものだと思っていたが,その思いこみを最悪の形でぶちこわしてくれたのがこの映画.そのバンパイアが更にモンスター化したサブサイダーというものまで出るに至っては,沙汰の限り.3
何でこんなものが楽しいのか,何故こういう映画を作りたいのか,それが理解できない.
0点です.
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2012/03/04

独断的映画感想文:世界侵略:ロサンゼルス決戦

日記:2012年3某日
映画「世界侵略:ロサンゼルス決戦」を見る.2_2
2011年.監督:ジョナサン・リーベスマン.
出演:アーロン・エッカート(マイケル・ナンツ曹長),ラモン・ロドリゲス(ウィリアム・マルティネス少尉),ミシェル・ロドリゲス(エレナ・サントス曹長),ブリジット・モイナハン(ミッシェル),Ne-Yo(ケビン・ハリス伍長),マイケル・ペーニャ(ジョー・リンコン).
世界主要都市の沖合に一斉に流星群が墜落する.その後海中からは巨大宇宙船が現れ,宇宙人の兵士が上陸して破壊と殺戮が始まる.
ロサンゼルスでは市内に防衛線を敷き応戦に努めるが,マルティネス少尉率いる海兵隊の分隊は,西警察署に孤立した民間人の救援に赴くことになった.
分隊は本隊にはぐれた空軍のサントス曹長も加えて民間人を発見保護するが,戦闘は熾烈を極め救援ヘリも撃墜されてしまう.1_3
分隊は持てる戦闘力と知恵の限りを尽くし,民間人救援の任務を全うしようとするが….
映画の開始から終わるまで,プロローグ・エピローグを除けば全編これ熾烈な戦闘シーンのオンパレード,息もつかせず一気に結末まで持っていく腕前は,さすがにアメリカ戦争映画の真骨頂.
しかも今回の映画は,宗教も絡まず人種問題もなく,問答無用で攻めてきたエイリアンとの戦闘なので,ややこしいことは何もなし.
海兵隊の英雄的献身的戦いを素直に褒め称えていれば宜しい.
まあアメリカ人の精神浄化にはうってつけの映画でしょうね.
この映画を題材に,各国軍隊は自分たちだったらエイリアンと戦ってどうよ,という点を自己点検して頂きたいものです.5
災害危機管理映画としても教訓的かも.
★★★☆(★5個が満点)
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独断的映画感想文:さや侍

日記:2012年3月某日
映画「さや侍」を見る.3
2011年.監督:松本人志.
出演:野見隆明(侍(野見勘十郎)),熊田聖亜(娘(たえ)),板尾創路(倉之助),柄本時生(平吉),りょう(三味線のお竜),ROLLY(二丁短銃のパキュン),腹筋善之介(骨殺死 ゴリゴリ),清水柊馬(若君),竹原和生(坊主),伊武雅刀(家老),國村隼(お殿様).
妻の死をきっかけに何らかの事情で刀を捨て,鞘のみ携え娘と共に脱藩,諸国流浪中の野見勘十郎.
人相書きが回って賞金稼ぎに襲われる毎日,挙げ句に立ち寄った多幸藩で遂に御用となる.
ここの殿様は変わり者で,母に死なれてから笑ったことがない若君に諸芸を30日間見せ,笑わせられれば放免,失敗すれば切腹という30日の行を言い渡される.
野見勘十郎は30日間,様々な芸に挑戦して若君を笑わせようとするが….
この映画は謎の映画である.2
野見勘十郎が刀を捨てた経緯も不明なら,鞘は捨てない(それどころか鞘にはひどく執着している)理由も不明.
30日の行は一生懸命勤めるが,親切な番卒や娘に言われるままにやっている様でもあり,生きたいのか死にたいのかも判らない.
また賞金稼ぎに切られても薬草を湿布すれば一日で直ってしまうし,この映画自体が一応リアルな時代劇なのか,それともなんちゃって時代劇なのかさえ判らない.
それでも30日の行の繰り返しギャグの効果で途中まではつい調子良く見てしまうし,最期の切腹までにどう物語が決着するかで興味はつながれていくのだが….
映画の結論はどうも良く分かりません.1_2
Blogでは松本監督の個人的アイデンティティに関わる結論だという論調が多いが,そうなのかも知れない.
判らないことの殆どは何も解決されず,結局30日の行がこの映画のすべてなのだろう.
子役の演技がまともなだけに余計消化不良感が強い.
★★(★5個が満点)
それはそうと板尾創治の芝居は感じよかった.
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独断的映画感想文:もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら

日記:2012年2月某日
映画「もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら」を見る.4_2
2011年.監督:田中誠.
出演:前田敦子(川島みなみ),瀬戸康史(浅野慶一郎),峯岸みなみ(北条文乃),池松壮亮(柏木次郎),川口春奈(宮田夕紀),西田尚美(宮田靖代),青木さやか(書店客・五十嵐),石塚英彦(書店主・保谷),大泉洋(加地誠).
原作は未読.
心臓病で入院した親友・夕紀のため,万年1回戦敗退の野球部にマネージャーとして入部したみなみは,実は小学生の時は野球少女であった.
女子は甲子園に行けないと知って野球を諦めた彼女は,才能のある選手がいながらだらけた練習を繰り返す野球部に,ひょんなことからドラッカーの「マネージメント」にヒントを得た改革を監督も巻き込み導入する.
するとあら不思議,野球部はめきめき強くなって…と言う物語.
見終わってみれば題名からは想像も出来ない真っ向勝負の青春スポーツものである.恥ずかしながらクライマックスではいささか泣きました.6_2
映画全体は「ドラッカー」,「青春スポーツもの」「前田敦子主演」というそれぞれ別個のキーワードを無理矢理ごちゃ混ぜにした感があって,前半と後半は別の映画みたいだが,まあ「青春スポーツもの」という軸の強さは半端ではない.最後はこれで観客は皆持って行かれるという次第.
素直に感動しました.
俳優では何と言っても川口春奈の魅力が大きい.俳優としても映画の中での役としても,この子の魅力があって映画がぶれずに最後まで突っ走れたという感じである.
大泉洋もきちんとした仕事をしている.
前田敦子はどうも元気がありませんね.終盤で決勝戦のベンチに彼女が遅れて入ってくると部員が勇気百倍するというシーンがあるが,ウソでしょうという気がする.1
そういう魅力や元気が感じられませんね.まあ映画のプロモーションも大変ですな.
映画全体としてはドラッカーの話はもうどうでも良いという感じで,その説明役で出てくる青木さやかや石塚英彦は邪魔なだけ(失礼!!).
★★★(★5個が満点)
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独断的映画感想文:小川の辺

日記:2012年2月某日
映画「小川の辺」を見る.7
2011年.監督:篠原哲雄.
出演:東山紀之(戊井朔之助,菊地凛子(田鶴),勝地涼(新蔵),片岡愛之助(佐久間森衛),尾野真千子(幾久),松原智恵子(以瀬),笹野高史(助川権之丞),西岡徳馬(鹿沢堯伯),藤竜也(戊井忠左衛門) 池内万作(主殿頭).
藤沢周平原作.
ある夜,戌井朔之助は海坂藩の執政・助川権之丞の呼び出しを受ける.助川の命令は,朔之助の剣友でもある脱藩者・佐久間森衛の上意討ちであった.
佐久間は妻である朔之助の妹・田鶴と共に出奔している.勝ち気な田鶴は,実の兄に対しても手向かってくると考えられた.
朔之助は若党・新蔵を連れて,佐久間の住む行徳に向け海坂藩を旅立つ….
という訳で始まる前半ロードムービー,後半は対決の物語.6
原作に忠実に作られており,したがって物語に意外性や思わぬどんでん返しはない.
主従二人の長い旅は,それぞれの思い出を描いて幼い頃からの田鶴,新蔵,朔之助の関係を明らかにし,また佐久間と朔之助の因縁を物語っていく場として描かれる.最終局面で,佐久間と朔之助は避けようもなく対決し,また田鶴は思った通りに朔之助に刃を向けてくる.
しかし,その結果を見て感動の涙を禁じ得ないのはどういうことだろう.
山道を行き,川を渡って旅を続ける主従を描くカメラは美しい.「新日本紀行」を思い出させる様なのんびりとした音楽も悪くない.
俳優は東山紀之が安定して宜しい.泰然自若たる物腰から,対決の場での爆発的な剣気は想像も出来ない.
松原智恵子の母親も良い.藤竜也はちょっと違うかなと思ったがまずまず.
菊池凛子はちょっと顔が怖すぎる.いくら勝ち気だからって顔が怖いとは限らない.
殿様役の池内万作が意外と良かった.4
全体としては,地味ながら藤沢時代劇として佳作と思える.見て損は無し.
★★★★(★5個が満点)
蛇足:この映画の菊池凛子の顔は,国村隼と瓜二つと見えたがどうでしょう?
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2012/03/03

独断的映画感想文:冷たい熱帯魚

日記:2012年3月某日
映画「冷たい熱帯魚」を見る.4
2010年.監督:園子温.
出演:吹越満(社本信行),でんでん(村田幸雄),黒沢あすか(村田愛子),神楽坂恵(社本妙子),梶原ひかり(社本美津子),渡辺哲(筒井高康),諏訪太朗(吉田).
映画の冒頭,怒りに満ちた相貌で手当たり次第に冷凍食品,レトルト食品を買いものカートに放り込んでいく女,胸の大きく開いた服装である.
その女社本妙子が用意した先ほどの冷凍食品の昼食を食べる食卓を囲むのは,夫・社本信行と娘・美津子の3人家族,但し娘は死んだ前妻の子と後で判る.
食事中にかかった電話に応じて食事途中で出ていく娘,ところがその後電話が入って娘は万引で捕まったという.慌ててそのスーパーに急行する夫婦,しかし店長は常習の疑いが強いと憤り許してくれそうもない.そこに介入した店長の知り合いの村田という男,口先巧みに店長を宥め,娘を貰い受けることに成功する.
村田は社本と同業の,熱帯魚店を大規模に経営する男だった.Photo
村田は美津子を従業員として預かろうと言いだし,強引にそれを実行する.更に村田は社本をある日呼び出し,吉田という男との契約に同席させるが,吉田は社本という同業者が同席したことで安心して村田との契約に捺印した直後,村田に毒殺される.村田は社本に強いて吉田の死体処理を手伝わせる….
埼玉であった愛犬家連続殺人事件をモデルとした映画.
映画の7割方は,でんでん演ずる村田が物語の大半を占有する.
僕は無口で押しの弱い人間で,人生のあらゆる局面で,この村田の様な,押しが強く弁が立ちあくどく無神経な輩にしてやられたトラウマがあって,この村田の言動を見ているのは実に辛い(でんでんは実にうまい).
ところがその村田に良い様にあしらわれていた社本が,ある時点でぶち切れモンスターとなり,映画はその局面を転換していく.
その後映画は更に恐るべきモンスターを画面に描いて終わるのだ.
映像はエロチックかつグロテスクで,決して人に勧めたいとは思わない.
しかし最期まで見たときのこの映画の,人間に対する根源的表現はどうだろう.
人間とは何と恐ろしいものなのだろう.1
その事実を認めざるを得ない僕たちは,何という存在なのだろう.
心に残る映画.しかし二度と見たいとは思わない.
★★★★(★5個が満点)
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