独断的映画感想文:デイブレイカー
日記:2012年3月某日
映画「デイブレイカー」を見る.
2009年.監督:マイケル・スピエリッグ,ピーター・スピエリッグ.
出演:イーサン・ホーク(エドワード・ダルトン),ウィレム・デフォー(ライオネル・コーマック),クローディア・カーヴァン(オードリー・ベネット),マイケル・ドーマン(フランキー・ダルトン),サム・ニール(チャールズ・ブロムリー),イザベル・ルーカス(アリソン・ブロムリー),ヴィンス・コロシモ(クリストファー・カルーソ).
2019年,人類の大半がバンパイアに変貌し,世界はバンパイアによる,昼夜逆転した社会となっている.
人間は捕らえられ血液採取所で飼育されるか,反体制分子として地下に潜っている.
しかし人類の急速な減少でバンパイアは食糧不足となり,人工血液の開発が急がれていた.更に,血を充分に摂取できないバンパイアはサブサイダーというモンスターとなり,バンパイアを襲っていた.
血液供給会社の研究員エドは,ある日車で事故を起こす.相手の車に乗っていたのは4人の人間だった.人間に同情的だったエドは,とっさに警察から彼等をかくまう.
その内の一員オードリーがやがてエドに接触してくる.オードリーの属するレジスタンスのリーダー・コーマックは,かってバンパイアだったと言う….
全体の設定はそれなりに面白いし,エリートだが気が弱く,人間に同情的なエドというキャラクターはそれなりに魅力的.
オードリーやコーマックというレジスタンスのメンバーも印象的である.
しかし,とにかくこのオーストラリア人の兄弟監督描くバンパイアはグロテスク過ぎる.
血を吸うなんて生やさしいものではなく,血をがぶ飲みし勢い余って体をむさぼり,手足飛び頭ちぎれるという,これはとんでもないスプラッター映画である.
こんな事していたら,人類が滅び血が無くなるのは当たり前でしょう.
ゾンビものや狼男ものと比べ,バンパイアものはもう少しエレガントなものだと思っていたが,その思いこみを最悪の形でぶちこわしてくれたのがこの映画.そのバンパイアが更にモンスター化したサブサイダーというものまで出るに至っては,沙汰の限り.
何でこんなものが楽しいのか,何故こういう映画を作りたいのか,それが理解できない.
0点です.
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