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2012/04/16

番外:独断的歌舞伎感想文:平成中村座 四月大歌舞伎

日記:2012年4月某日
歌舞伎「平成中村座 四月大歌舞伎」を見る.Nakamuraza201204b
演し物は,串田和美 演出・美術,「隅田川続俤 法界坊(ほうかいぼう) 序幕 深川宮本の場より 大喜利 隅田川の場まで」.
出演:聖天町法界坊(中村 勘三郎),道具屋甚三郎(中村 橋之助),永楽屋手代要助実は吉田松若(中村 勘九郎),花園息女野分姫(中村 七之助),仲居おかん(中村 歌女之丞),山崎屋勘十郎(笹野 高史),番頭正八(片岡 亀蔵),永楽屋権左衛門(坂東 彌十郎),永楽屋娘お組(中村 扇雀).
「法界坊」を見るのは,7年ぶりである.
今回の「法界坊」は,勘三郎の回復ぶりを推し量るバロメーターにもなろうかという訳だが,期待を上回る怪演ぶりは素直に嬉しいところ.
本日の席は桜席,舞台の義太夫席の上から見下ろす2階席だ.開幕前から彌十郎が上を見上げて挨拶してくれる.
幕が上がると勘三郎始め一同エンジン全開,黒衣まで演技する抱腹絶倒の舞台が続く.
中でも笹野高史,片岡亀蔵は秀逸.勘三郎を含めた3人の入り乱れてのお組・松若を巡る出入りには腹を抱える.
笹野高史がムーンウォークを演じれば亀蔵はスプリット(バレーの180度前後開脚)を披露するなど,肉体を酷使したギャグに客席からはオーという賛嘆の声.
このギャグの洪水にもかかわらず,決めるべきところでは歌舞伎本来の見得が必ず綺麗に決まるというのが,流石である.
大喜利では歌舞伎の様式通りの舞踊が繰り広げられ,最期の大立ち回りでは背景の扉が開けられ,舞台を覆い尽くす花吹雪の乱舞越しに本当の隅田川と満開の桜,その背後にスカイツリーが見え(た筈である.桜席からは想像するしかない),やんやの喝采.
終了後のカーテンコールには,劇場総立ちのスタンディングオベーションで応える.何とも素敵な舞台であった.
閉幕後も桜席では拍手が続き,勘三郎,橋之助他が手を振って楽屋に引き上げてゆく.中村座はこれだから止められない.
この串田演出の「法界坊」(の成功)には,勘三郎が単なる喜劇役者になってしまうのではないかという批評があるらしい.
しかし,この芝居が魅力的であることは否定できないし,勘三郎がこういう芝居が好きで本人の人柄とも良く合っていることも否定できまい.
一歌舞伎ファンとしては,それ以上のことを言うつもりはない.
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